“お盆期間 基本的な感染対策の徹底を”
山際新型コロナ対策相

2022年8月8日

新型コロナの感染拡大が続く中、山際担当大臣は記者会見で、お盆の期間は接触機会が増えることが予想されるとして、基本的な感染対策を徹底するとともに、帰省前などの検査やワクチン接種を重ねて呼びかけました。

この中で、山際新型コロナ対策担当大臣は「『ウィズコロナ』の名のもと、経済社会活動を止めないというオペレーションを行っているので、お盆は多くの人と触れ合う期間になる。特にふだん会わない親戚などと会うことになるので、一人一人が基本的な感染対策をとることが大事だ」と述べました。

また「駅などで無料の検査施設を用意している。帰省前や旅行前にはしっかりと検査を受け、安心して帰省や旅行をしてもらうことが大事だ。また帰ってきた時にも検査を受けられるようになっているので、ぜひ活用してほしい」と呼びかけました。

さらに山際大臣は「ワクチンは自身の重症化を防ぐというメリットもあるが、社会をしっかり回していくという視点からも、接種できる人は続けて接種してもらうことが大事だ」と述べました。

専門家「感染は人の動きによって影響を受ける」

国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は、多くの人が移動するお盆を控えていることについて「いろいろなイベントが行われていて行動制限がかからないので、やりたいようにやっていいと誤解している部分もあるが、感染は人の動きによって影響を受ける。都会から帰省や移動、旅行をすると思うが、それが感染拡大の要因になりかねず、過去最多を上回る地方が出てくるかもしれない。特に地方は医療提供体制が弱いので、感染がさらに増えていけば相当厳しい状況に置かれる」と警戒感を示しました。

そのうえで「旅気分で少し気が緩んで感染対策が疎かになるおそれもあるが、帰省して実家の高齢者に感染させてしまうと、医療のひっ迫につながってしまう。やはりワクチンを打ってほしいし、検査を受けて陰性を確認してから行くのが安心だ。体調不良の場合には勇気を持って行かないという判断も必要だ」と呼びかけていました。

現在の感染状況について、松本主任教授は「日々の感染者数をグラフにすると山を越えて減少傾向にあるように見えるが、受診できない人や検査キットを入手できない人も相当いるため、報告されている数だけで減ったと判断するのは危険だ。症状が軽い人や無症状の人を含めると、報告の2倍くらい感染者がいてもおかしくない」と指摘しています。