コロナ新規感染者数 1週間平均
全都道府県で増 前週2倍前後も

2022年7月8日

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、人口の多い首都圏や関西などで前の週の2倍前後になるなど、全国で増加のペースが上がっていて、47都道府県すべてで増加しています。

NHKは各地の自治体で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

▽6月9日までの1週間では前の週に比べて0.75倍、
▽6月16日は0.87倍と5週連続で減少していましたが、
▽6月23日は1.00倍、
▽6月30日は1.23倍、
▽7月7日まででは1.78倍と増加のペースが上がっています。

一日当たりの平均の新規感染者数はおよそ3万1140人で、新規感染者数は人口の多い首都圏や関西などで前の週の2倍前後になるなど、47都道府県すべてで増えています。

沖縄県

▽6月23日までの1週間は前の週の0.99倍でしたが、
▽6月30日は1.15倍、
▽7月7日まででは1.23倍と増加しています。

一日当たりの新規感染者数は1714人で、直近1週間の人口10万当たりの感染者数は817.59人と全国で最も多い状態が続いています。

1都3県

【東京都】
6月中旬までは5週連続で減少していましたが、
▽6月23日までの1週間は前の週の1.15倍、
▽6月30日は1.40倍、
▽7月7日まででは2.02倍と急速に増加していて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ5128人となっています。

【神奈川県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.16倍、
▽6月30日は1.29倍、
▽7月7日まででは2.00倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2143人となっています。

【埼玉県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.09倍、
▽6月30日は1.21倍、
▽7月7日まででは1.93倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1438人となっています。

【千葉県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.06倍、
▽6月30日は1.36倍、
▽7月7日まででは2.03倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1244人となっています。

関西

【大阪府】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.96倍、
▽6月30日は1.44倍、
▽7月7日まででは1.92倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ3085人となっています。

【京都府】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.97倍、
▽6月30日は1.14倍、
▽7月7日まででは1.86倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ607人となっています。

【兵庫県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.01倍、
▽6月30日は1.22倍、
▽7月7日まででは1.86倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1297人となっています。

東海

【愛知県】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.99倍、
▽6月30日は1.26倍、
▽7月7日まででは1.78倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1790人となっています。

【岐阜県】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.72倍、
▽6月30日は1.25倍、
▽7月7日まででは1.76倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数は386人となっています。

【三重県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.09倍、
▽6月30日は1.33倍、
▽7月7日まででは1.74倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ350人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.81倍、
▽6月30日は0.85倍、
▽7月7日まででは1.17倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ653人となっています。

【宮城県】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.84倍、
▽6月30日は0.86倍、
▽7月7日まででは1.58倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ300人となっています。

【広島県】
▽6月23日までの1週間は前の週の0.86倍、
▽6月30日は1.05倍、
▽7月7日まででは1.33倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数は461人となっています。

【島根県】
▽6月23日までの1週間は前の週の3.77倍、
▽6月30日は2.82倍、
▽7月7日まででは2.27倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ504人となっています。
直近1週間の人口10万当たりの感染者数は525.39人と全国で2番目に多くなっています。

【福岡県】
▽6月23日までの1週間は前の週の1.02倍、
▽6月30日は1.31倍、
▽7月7日まででは1.92倍となっていて、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1701人となっています。

▼岩手県は7月7日までの1週間は前の週の1.80倍、
▼福島県は1.96倍、
▼栃木県は2.25倍、
▼群馬県は2.46倍、
▼山梨県は2.10倍、
▼静岡県は1.84倍、
▼奈良県は2.09倍、
▼和歌山県は1.95倍、
▼鳥取県は2.24倍、
▼佐賀県は1.93倍、
▼大分県は2.31倍で急速な増加となっています。

政府分科会 舘田教授「『第7波』になるリスク高まっている」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は「これからさらに増加する可能性が高く、『第7波』になるリスクが高まっている状況だ。この増加傾向が続くと、全国で10万人近い感染者が出てもおかしくない。冷房の使用で換気がしにくく、ワクチンの効果も時間の経過とともに弱まり、感染力が強いとされるオミクロン株の『BA.5』が広がるなど、さまざまな要因が重なって増加傾向となっている」と指摘しました。

そのうえで「感染者数が増加する状況の中でたとえば旅行に行く乗り物の中でも感染対策をしっかりやり、食事や飲み会も少人数で長時間にならないようにし、屋内で密になりがちな場所では換気に注意するなど、基本的な対策を徹底することが重要になってくる。マスクより熱中症対策が優先だが、マスクを効果的に使うことが大事だ。これから8月にかけて一人一人が基本的な感染対策をどれだけ徹底できるかによって状況が大きく変わることを改めて認識する必要がある」と話しています。

さらに、免疫を逃れる性質のあるオミクロン株の「BA.5」が広がる中でのワクチンの接種について「3回の接種をしていると、後遺症のリスクも減らせることが明らかになってきている。若い世代を含めて3回目の接種を行い、高齢者や免疫不全の人など重症化リスクの高い人は4回目の接種をできるだけ前倒しで受けることが重要だ」と話しています。

PCR検査など受けに訪れる人が増え始める

新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大する中、東京都内の検査所では検査に訪れる人の姿が増え始めています。

およそ100か所の検査所を運営する「木下グループ」によりますと、7日までの1週間にPCR検査などを受けに訪れた人は、全国で合わせておよそ9万9000人でした。

6月の同じ時期に比べておよそ5000人、率にして5%程度増加しているということです。

また、7月7日までの1週間に陽性となった人の割合は4%で、6月のおよそ2倍に上っているとしています。

7月8日も、東京 港区の検査所には、仕事の合間に訪れた人や、スーツケースを手にした旅行客の姿などが見られました。

神奈川県の60代の男性は「出産を終えた娘が週末に退院してくるので、その前に検査を受けにきました。感染者が急増しているので、検査を受ければ安心して会えると思います」と話していました。

また、東京都の50代の女性は「きのう、ほかの人と近い距離にいたので、来ました。みんな緩んでいて、感染者も増加しているので、不安です」と話していました。