“顔認証システム ワクチン接種証明など活用へ”
NEC森田社長

2021年12月8日

カメラに映った顔の画像で本人かどうかを確認する顔認証システムの利用が広がっています。
この分野に強みを持つNECの森田隆之社長はNHKなどのインタビューで、今後、新型コロナのワクチンの接種証明など感染防止対策や行政サービスにも技術を活用していく考えを示しました。

NECは顔認証の技術に強みがあり、2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックでも、セキュリティー対策として選手やスタッフが会場に入るときにシステムが活用されました。

こうした技術について、森田社長はNHKなどのインタビューで「ワクチンの接種や空港などの水際対策で非常に有効な手段だ」と述べ、今後、新型コロナウイルスのワクチンの接種証明など感染防止対策や行政サービスにも技術を活用していく考えを示しました。

たとえば接種証明では、システムに顔や接種証明の画像をあらかじめ登録してもらい、観光施設や店舗などにシステムとつながったカメラを設置して、本人と認証する仕組みを検討しているということです。

一方、顔認証では、データが漏えいしたり、悪用されたりすることへの懸念も根強くあります。

森田社長は「データを分散して持ち、照合のときだけデータを使って、またそれを分散して戻すなど、技術的な対応を進めている」と述べ、情報が悪用されるのを防ぐ新しいデータ管理の技術で、実用化が近いという見通しを明らかにしました。