新たな変異ウイルス
WHOが各国に特徴など情報提供求める

2021年3月18日

新たな変異ウイルスの確認が各国で相次いでいることを受けて、WHO=世界保健機関は3月16日付けの報告書で、感染の拡大が懸念される変異ウイルスを国内で新たに確認した場合、ウイルスの特徴などに関する情報を提供するよう各国に重ねて求めました。

WHOは、イギリスと南アフリカ、それに南米のブラジルでそれぞれ確認された、3つの変異した新型コロナウイルスを「懸念される変異株」として、世界の報告数をまとめています。

WHOの報告書によりますと、このうちイギリスで最初に確認された変異ウイルスの報告があった国や地域は、3月16日の時点で前の週に比べて7つ増え、118となりました。

また、南アフリカで最初に確認された別の変異ウイルスは6つ増え64、ブラジルで確認された別の変異ウイルスは6つ増え38となりました。

新型コロナウイルスをめぐっては、アメリカやフィリピン、それにフランスでそれぞれこれまでとは別の変異ウイルスが確認されていて、報告書ではこのうち、アメリカ西部カリフォルニア州で2020年6月に初めて確認された変異ウイルスについて、詳しいことは分かっていないものの、感染力が強い可能性があるなどとして、先の3つの変異ウイルスに次ぐ「注目すべき変異株」に指定したことを明らかにしました。

WHOは「新型コロナウイルスは絶えず進化している」として、感染の拡大が懸念される変異ウイルスを国内で新たに確認した場合、ウイルスの特徴などに関する情報を提供するよう各国に重ねて求めています。