変異ウイルス 迅速に検出できる
PCR試薬キット開発 島津製作所

2021年3月17日

感染力が高いとされる変異した新型コロナウイルスを早期に検出して対策を取れるようにすることが課題になっていますが、京都市に本社がある大手分析機器メーカー「島津製作所」はPCR検査で変異ウイルスを迅速に検出できる試薬キットを開発したと発表しました。

変異ウイルスの検出は、これまで各地の自治体などで検体をPCR検査にかけて陽性かどうかを判定したあと、別の試薬を使ってウイルスの遺伝子に変異があるか調べたうえで、国立感染症研究所が検体のゲノム解析を行って変異ウイルスかどうか判定して行ってきました。

「島津製作所」はPCR検査で使う新たな試薬キットを開発し、だ液などの検体をPCR検査にかける際、新たなキットを使うと陰性か陽性かだけでなく、ウイルスの遺伝子に変異があるかどうかも一度に判定できるということです。

それでも変異ウイルスかどうかは国立感染症研究所での検査で確定させる必要がありますが、会社では検査の工程を減らせるため、作業の迅速化につながると説明しています。

島津製作所は製品化するために1か月から2か月程度研究を重ねるとしていますが、公的な検査機関などに限定して試薬キットの提供を始めるとしています。