米ファウチ博士
“変異ウイルスにワクチン 一定程度の有効性”

2021年1月22日

アメリカ政府の新型コロナウイルス対策に関わるファウチ博士は、1月21日に開かれた記者会見で、イギリスなどで見つかっている変異したウイルスに対して、ワクチンの有効性は一定程度保たれているとの見方を示したうえで、ワクチン接種のペースを速めることが重要だと訴えました。

アメリカのバイデン政権で首席医療顧問として新型コロナウイルス対策に関わるアンソニー・ファウチ博士は1月21日、バイデン大統領就任後、初めての記者会見を開きました。

ファウチ博士はまず、アメリカの感染の状況について「増加のペースが緩んでいるようにも見えるが注意深く見守る必要がある」と述べ、深刻な状態が続いているという認識を示しました。

そして、イギリスや南アフリカなどで見つかっている変異したウイルスが、ワクチンの有効性に与える影響について、「初期の研究結果を見るかぎり、有効性に変化はあるかもしれないが、なくなるわけではない」と述べ、一定程度の有効性が保たれているとの見方を示しました。

そのうえで、ファウチ博士は「ワクチンの有効性を保つためには、ワクチンを可能なかぎり多くの人に接種して感染の拡大を抑制し、ウイルスを変異させないことが重要だ」とワクチン接種のペースを速めるよう訴えました。