神戸 入院調整で自宅待機中の死亡相次ぐ
患者急増で調整できず

2021年4月22日

神戸市は4月22日、新型コロナウイルスに感染し、入院調整のため自宅待機中だった80歳以上の患者1人が死亡したと発表しました。神戸市では4月21日も自宅待機中の患者が死亡したと発表していて「医療機関が患者の急増に立ち向かえない状態になっている」と危機感を強めています。

神戸市の発表によりますと、亡くなったのは80歳以上の1人暮らしの女性で、4月17日に感染が確認され呼吸状態が悪かったため、入院できる病院を調整していたものの、なかなか見つからず、保健師と連絡を取りながら自宅で療養を続けていました。

その後、女性はいったん体温が下がるなどしましたが、4月21日になって看護師が自宅を訪ねたところ応答がなく、駆けつけた救急隊が死亡を確認したということです。

神戸市は4月21日も入院調整中で、自宅で待機していた40代の男性が死亡したと発表しています。

神戸市では4つの病院の協力を得て、5月10日までに新型コロナの受け入れ病床を新たに13床確保して263床に増やすほか、4月23日からは医師会や薬剤師会と協力して自宅待機者に対し、電話や往診などでの支援を順次開始することにしています。

神戸市健康局の花田裕之局長は「大変ショックを受けている。医療機関も受け入れを調整しているが、患者の急増に立ち向かえない状態になっている」と述べ、危機感を強めています。