新型コロナ再拡大で看護師などの感染増
医療ひっ迫の懸念も

2022年12月26日

新型コロナウイルスの感染が再び拡大する中、医療機関の中には看護師などスタッフの感染が増え、入院患者の受け入れが困難になっているほか、新型コロナ以外の一般の診療にも影響が出て、医療のひっ迫が懸念される事態になっているところもあります。

このうち、埼玉県川越市にある「埼玉医科大学総合医療センター」では、12月に入ってから新型コロナの入院患者が再び増えていて、40床の専用の病床のうち30床ほどが埋まる状況が続いています。

新型コロナの病床に入院するおよそ7割は、もともとは新型コロナ以外で一般病床に入院するなどしていた患者で病院内で感染したということです。

また、看護師などの感染も増えていて、スタッフが欠勤することで、入院患者の受け入れが困難になっているほか、新型コロナ以外の診療にも影響が出ているということです。

さらに、回復傾向にある新型コロナの患者を転院させようとしても、ほかの医療機関でもスタッフや病床が足りないことなどから、受け入れてもらえない状況が続いているということです。

感染症科の岡秀昭教授は、「新型コロナ以外の診療への影響も非常に大きく、病気になっても受診が難しい状況だ。“医療まひ”と呼べるような状況になっていて、病気やけがをしないように自己防衛をしてもらうしかないと思えるほど、医療がひっ迫してきている」と話しています。