専門家「ワクチン効果 徐々に弱まり
感染力強い『BA.5』広がる」

2022年7月1日

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると全国では増加に転じ、人口の多い首都圏や関西、東海など、32の都府県で前の週より多くなっています。

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染の状況や、いま私たちが注意すべき点について、次のように指摘しています。

ワクチン効果 徐々に弱まり 感染力強い「BA.5」広がる

「感染者数は増加傾向となり、それが強くなり始めていると考えられる。6月から7月にかけて3連休や夏休みで人の接触の機会が増える。ワクチンの効果も徐々に弱まり、感染力が強いと指摘されるオミクロン株の『BA.5』が市中で広がってきていている。この状況がさらに2週間、3週間続くと、次の感染の大きな波になってしまう可能性を考えておかなければいけない」

基本的な感染対策 もう1度思い出して徹底を

「ある程度の感染は受け入れながら、第6波を超えるような爆発的な感染を起こさないようにする対策とともに、重症化するリスクの高い高齢者や、基礎疾患のある人たちを守るような対策をとることが大事で、今までやってきた基本的な感染対策をもう1度思い出して徹底していただきたい」

熱中症対策を第1に マスクの着用は無理せず

「熱中症になると、1日か数日で重症化して亡くなる人も出るため、熱中症対策を第1に考える必要がある。熱中症のリスクがあるときにはマスクの着用は無理せず、室内や、大人数で話すような状況では着用するといったように、効果的に使ってほしい。室内でクーラーを使っているときでも、1時間に1回程度、気温が上がりすぎないように換気をするのも大事だ」