保健所などの職員36%が
“この1年間うつのような症状あった”

2022年2月17日

新型コロナの感染拡大で保健所の業務がひっ迫する中、労働組合が、保健所などの職員に調査を行った結果「この1年間に、うつのような症状があった」と回答したのは36%に上ったことがわかりました。

この調査は、自治体の職員でつくる労働組合の「自治労」が、2021年11月から1月にかけて、全国の保健所や保健センターなどの職員に行い、1771人から回答がありました。

それによりますと、2021年の1年間で最も多かった1か月間の時間外労働を聞いたところ、過労死ラインとされる、
▽80時間以上と回答したのは23.5%と、ほぼ4人に1人となり、
▽100時間以上は14.4%でした。

また、「この1年間で、うつのような症状があった」と回答したのは、36%に上ったことがわかりました。

調査には「人員不足や夜間の電話対応、それに日々の暴言やクレームへの対応があり、精神的に不安定だ」「残業代は全額払ってほしいが、60時間で打ち切られる」などという声が寄せられました。

会見した2021年3月まで北海道の保健所で働いていた40代の男性職員は「クラスターの対応に追われ、毎日深夜に帰宅し、寝たらすぐに起きて出勤するという状況でした。業務を軽減してほしい」と訴えました。

「自治労」の平山春樹衛生医療局長は「感染者数が増えている第6波では、さらに負担が増えていると推測される。保健所の職員を増やすなど体制を強化する必要がある」と話しています。