新型コロナ 同居の濃厚接触者
発熱の症状が出た人の97%が陽性

2022年2月11日

家族が新型コロナウイルスに感染し、濃厚接触者になる人が多くなっていますが、感染者と同居していて発熱の症状が出た人の97%が検査で陽性だったことが、茨城県の保健所が1月行った調査で分かりました。ただ、発熱以外の症状の濃厚接触者ではおよそ30%が陰性で、慎重な判断も求められるとしています。

調査は茨城県の潮来保健所が行い、厚生労働省の専門家会合に報告しました。

それによりますと、保健所で1月4日から1月22日までに感染が報告された人と同居する濃厚接触者でなんらかの症状が出た107人について、検査での陽性率を調べたところ、発熱があった75人のうち、陽性になったのは73人で、率にして97.3%でした。

一方、発熱はないものの、せきなどの症状が出た人は32人いましたが、陽性は68.8%にあたる22人で、30%余りは陰性でした。

オミクロン株による感染急拡大を受け、同居家族などの濃厚接触者で症状が出た場合、医師が検査なしで「感染した」と診断できるとする対応が取られていますが、保健所は、発熱がある人は陽性になる率が高く「診断の確度は高い」とした一方、発熱がない人は「薬物治療や行動制限を行うには検査での陽性確認が必要」と指摘しています。

調査を行った緒方剛所長は「花粉症などで似た症状が出る人も増えてくるので、熱がない場合はさらに慎重な判断が必要になる可能性もある」と話しています。