市販キットでの検査など
専門家が年末年始の感染対策呼びかけ

2021年12月27日

新型コロナウイルスの変異ウイルス「オミクロン株」の市中感染とみられるケースが報告される中、専門家は年末年始のコロナ対策について、帰省で高齢者に会う場合は直前に市販のキットによる検査で陰性を確認することや、旅行はいつも会っている人と少人数にとどめることなどを勧めています。

愛知県医療体制緊急確保チームのメンバーで名古屋大学病院救急集中治療部の山本尚範医師は、オミクロン株の市中感染とみられるケースが愛知県などで報告されたことを受けて「すでにオミクロン株に感染している人が複数いることは間違いない。オミクロン株の増え方は今までのデルタ株をしのぎ、感染者数の増加をもたらすので、急速に医療がひっ迫してくる可能性は十分にあると思い構えている」と話し、強い警戒感を示しました。

こうした中で迎える年末年始に帰省や旅行などに出かける際には次のような感染対策を呼びかけています。

まず、
▽帰省で高齢者に会う場合は直前に市販の抗原検査キットで検査し陰性を確認する、
▽その際、キットは厚生労働省の承認を受けた「医療用」と書かれたものを活用する、
▽マスクを付けて会話は短時間にとどめ、
▽換気を心がけることが大切だと指摘しています。

また、旅行については、いつも会っている人と少人数にとどめることを勧めたうえで「旅行先で気持ちが緩んでマスクをつけずに会食すれば感染リスクが増えるが、少人数で限られた人と過ごすのであれば比較的安全だ」と話しています。

山本医師は「年末年始も私たちがこれまで学んできた密を避ける、換気をしっかりする、マスクをする、体調が悪い時に人に会わない、人に会いたいときはできるだけ短時間、少人数、換気がいいところで、場合によっては市販の医療用キットで検査をしながら、無事に過ごしてほしい」と話しています。