新規感染者数 1週間平均比較
“宣言”解除19都道府県 減少傾向

2021年10月1日

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置がすべて解除されました。
新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国的に減少傾向が続いていて、宣言が解除された19の都道府県はいずれも減少傾向となりました。

NHKは、各地の自治体で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について、前の週と比較してまとめました。

全国

全国では、
▽9月2日までの1週間では、前の週と比べて0.84倍と、およそ2か月ぶりに減少に転じ、
その後、
▽9月9日は0.64倍、
▽9月16日は0.55倍、
▽9月23日は0.50倍、
▽9月30日まででは0.55倍と、

5週連続で減少傾向となっています。

1日当たりの新規感染者数はおよそ1893人で、およそ2か月半ぶりに2000人を下回り、緊急事態宣言が出される前とほぼ同じ水準となっています。

また、44の都道府県で減少傾向となっていて、緊急事態宣言が出されていた19の都道府県ではいずれも新規感染者数の減少が続いています。

1都3県

東京都は
▽9月9日までの1週間は、前の週の0.59倍、
▽9月16は0.55倍、
▽9月23日は0.54倍、
▽9月30日まででは0.47倍と、
6週連続で減少傾向となっています。

1日当たりの新規感染者数はおよそ258人と、先週よりおよそ290人減り、9月30日までの1週間の人口10万人当たりの感染者数は12.95人と、先週の半数ほどになっています。

神奈川県は
▽9月16日は前の週の0.53倍、
▽9月23日は0.52倍、
▽9月30日まででは0.51倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ164人となっています。

埼玉県は
▽9月16日は前の週の0.64倍、
▽9月23日は0.44倍、
▽9月30日まででは0.59倍と、
6週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ129人となっています。

千葉県は
▽9月16日は前の週の0.43倍、
▽9月23日は0.48倍、
▽9月30日まででは0.56倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ99人となっています。

沖縄県

沖縄県は
▽9月9日は前の週の0.72倍、
▽9月16日は0.64倍、
▽9月23日は0.52倍、
▽9月30日まででは0.53倍と、
6週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ68人となっています。

一方で、人口10万人当たりの新規感染者数は9月30日までの1週間で32.83人と、先週の半数ほどになりましたが、全国で最も多い状態が続いています。

関西

大阪府は
▽9月16日は前の週の0.57倍、
▽9月23日は0.49倍、
▽9月30日まででは0.61倍と、
4週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数は305人となっています。

9月30日までの1週間の人口10万人当たりの感染者数は24.24人と沖縄県に次いで全国で2番目に多くなっています。

京都府は
▽9月16日は前の週の0.49倍、
▽9月23日は0.49倍、
▽9月30日まででは0.58倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ45人となっています。

兵庫県は
▽9月16日は前の週の0.57倍、
▽9月23日は0.54倍、
▽9月30日まででは0.59倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ124人となっています。

滋賀県は
▽9月16日は前の週の0.51倍、
▽9月23日は0.62倍、
▽9月30日まででは0.66倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ18人となっています。

中部

愛知県は
▽9月16日は前の週の0.54倍、
▽9月23日は0.42倍、
▽9月30日まででは0.48倍と、
4週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ150人となっています。

岐阜県は
▽9月16日は前の週の0.49倍、
▽9月23日は0.58倍、
▽9月30日まででは0.66倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ33人となっています。

三重県は
▽9月16日は前の週の0.45倍、
▽9月23日は0.42倍、
▽9月30日まででは0.52倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数は14人となっています。

静岡県は
▽9月16日は前の週の0.53倍、
▽9月23日は0.48倍、
▽9月30日まででは0.43倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ26人となっています。

その他の地域

北海道は
▽9月16日は前の週の0.58倍、
▽9月23日は0.61倍、
▽9月30日まででは0.65倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ42人となっています。

茨城県は
▽9月16日は前の週の0.61倍、
▽9月23日は0.54倍、
▽9月30日まででは0.53倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ36人となっています。

栃木県は
▽9月16日は前の週の0.70倍、
▽9月23日は0.54倍、
▽9月30日まででは0.66倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ26人となっています。

群馬県は
▽9月16日は前の週の0.50倍、
▽9月23日は0.67倍、
▽9月30日まででは0.47倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ15人となっています。

広島県は
▽9月16日は前の週の0.55倍、
▽9月23日は0.53倍、
▽9月30日まででは0.68倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ34人となっています。

福岡県は
▽9月16日は前の週の0.51倍、
▽9月23日は0.42倍、
▽9月30日まででは0.55倍と、
5週連続で減少傾向となっていて、
1日当たりの新規感染者数はおよそ65人となっています。

分科会メンバー 舘田教授「感染対策続けていく意識が重要」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は「全国的に前の週から半分近くになる状況が維持され、順調に減少が続いているのは、非常にいいことだ。ただ、これから秋冬の感染の再拡大を考えると、今の感染者数が少ない状態をいかに長く維持するか、あるいはここからさらに下げられるかが大事になる」と指摘しました。

今後の感染再拡大を防ぐための対策として「ワクチンの接種が順調に進んでいるが、希望する人が一日も早くワクチン接種ができるよう、10月11月が大事な時期だ。接種率をいかに上げていくかが大事なポイントになる。また、接種した人もブレイクスルー感染のリスクがあり、ワクチンを接種できない、しないという人も一定数いるため、打った人も打っていない人も基本的な感染対策を徹底して、この秋冬を迎える心構えが重要だ」と話していました。

そのうえで、舘田教授は「感染者数は減っているが、今後さらに大きな波が来る可能性も想定し、今は医療体制を立て直す時間として、一刻もむだにすることなく準備を進めなくてはいけない。ここからもう一回新しいスタートだと思って、感染対策を続けていくという意識が重要になる」と話しています。