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「夜間の酒場 出入り控えて」
東京都 小池知事
緊急会見 冒頭発言全文

2020年3月30日

「夜間の酒場 出入り控えて」

新型コロナウイルス感染症に関しまして、都民の皆様方に改めてお願いを申し上げたいことがございます。よろしくお願いします。

先週から、都内におきましては、感染者数がさらに増加をいたしております、そして今がまさに、感染拡大を抑えられるかどうか、その重大な局面でございます。

先日も申し上げましたように、感染爆発重大局面、ここには変わりございません、そしてこれまでの都内の感染者の状況でございますが、最近は、海外からの帰国者に加えまして、感染経路が不明な方が増えている、そのことが特徴でございます。

本日、新たに発生した患者さんの数でございますが、13名でございます、これまでの累計の患者数は、これで443名となりました。

一方で、回復されて退院になった方は、40名ほどいらっしゃいまして、現在入院中の方も、一日も早い快癒、退院となることを心からお祈りいたしております。

また、亡くなられた方々、8名おられます。謹んでお悔やみ申し上げます。

この件に関しまして、本日先ほどまで開いておりました「東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議」におきまして、厚生労働省対策本部クラスター対策班の専門家でいらっしゃます西浦教授からご報告がございました。

後ほど、西浦先生ご自身からもご報告をお願いしますが、その場での報告によりますと、感染経路が不明な症例のうち、夜間から早朝にかけて営業しているバー、そしてナイトクラブ、酒場など、接客を伴います飲食業の場で感染したと疑われる事例が多発している、そのことが分かったと報告がありました。

こうした場は、感染のリスクが高いと言われております3つの密、「換気の悪い密閉空間」、「多くの人が密集する場所」、「近距離での密接した会話」この3つの密が、より濃厚な形で重なる場となっております。

本日のこのクラスター対策班からのご指摘も踏まえまして、都民の皆様方には、こうした場への出入りを控えていただくようにお願いをしたい。きょうはその場でございます。

特に、若者の皆様方には、カラオケ、ライブハウス、そして中高年の方々につきましては、バーやナイトクラブなど、接待を伴います飲食店などに行くことは、当面、お控えいただきたい、自粛していただきたいということでございます。
そして今回の新型コロナウイルス感染症を原因といたしまして、さまざまな影響を受けておられる宿泊施設、そして飲食店、今申し上げました方々など、中小の事業者、そしてまた従業員へのさらなる支援、これは国に支援を、強力な支援を要望してまいります。同時に、都独自の対策も今後考えてまいりたいと思います。
都民の皆様方には、すでに4月12日までの間、この3つの密を避けていただく行動をお願いするとともに、平日の夜間の外出、この週末もご協力いただきましたが、週末の不要不急の外出を控えていただきますよう、お願いをいたしております。

感染しても症状の出ない方、症状の軽い方が無意識のうちに、ウイルスを拡散させること、このことがないように、一人ひとりが自分自身のことと考えて、適切な行動をとっていただきたい。

感染者の爆発的な増加、いわゆるオーバーシュートを回避して、命を守るため、都民の皆様のご協力を、改めてお願い申し上げます。

入院医療体制

爆発的な患者増加となるか否か、まさに岐路である、再三申し上げてまいりました、そしてまた都内でこの数日、多くの患者発生が続いているところでございます。

次のスライドをご覧いただきたいのですが、これまでに新型コロナウイルスに感染をして、都内の医療機関に入院された方の数、それからその後退院された方、その推移を追ったグラフとなっております。

この二つの線の間の部分、この部分がその時点で入院されている患者さんの数ということになるわけでございます。

新型コロナウイルス感染症の患者さんは、症状が落ち着いても、ウイルスが体内から消えるまでの期間が比較的長いと言われているんですね、そこで入院から退院までの期間は、おおむね2〜3週間程度というのがいちばん多い例となっています。

患者数の増加がゆっくりですと、受け入れる病床も比較的余裕を持つことができる、増加が急激になりますと、受け入れ体制はひっ迫をする。

次のスライドでございます、今後、患者数が更に増加した場合を見据えまして、入院医療体制確保のイメージを示した図でございます。

都におきましては、これまでも患者数の増加に備えまして、感染症指定医療機関を中心とした入院医療体制の確保を図ってまいりました。そして現在、数で申し上げますとすでに500床の受け入れ体制を確保しております。

今後、患者さんが大幅に増加した、そのような事態に備えましては、最終的には都内全体で4,000床を確保することを目標として、東京都医師会のご協力もいただきながら、症状に応じた医療提供体制の構築を進めてまいります。

また患者数が急激に増加をして、医療体制がひっ迫した状況となった場合には、症状がない方、または比較的軽症の方々を中心として自宅や宿泊施設での療養をお願いする場合も出てまいります。
その際にも安心して療養いただけますように、国とも十分協議をいたしまして、体制の整備をしてまいります。

医療は、都民の皆様にとって守るべき共通の財産であります。先日来、お願いをしています、感染拡大防止のための取り組みでございますが、医療体制を危機的な状況に追い込まないための重要な対策であります。
都民の皆様方には、このことにご理解をいただいて、引き続き感染拡大の防止にご協力をお願い申しあげます。

患者発生の発表方法

それから患者さんの発生にかかわる発表でございますが、これまでは当日の判明分、個々の患者さんの状況を保健所を通じて把握したうえで、その日の夜にお知らせしてまいりましたが、患者発生数がこのところ増えております、それに伴いまして、状況の把握に時間がかかっている、そのために発表時刻が遅くなるという状況が生じてまいりました。

つきましては、速報性を重視するという観点から、原則として毎日定時に、その日の患者さんの発生数を公表いたしまして、これまでの確定患者と濃厚接触がある方の数、重症者の数、また年代、性別ごとに集計した数などをお示しすることになろうかと思います。これによって、その日の全体像を速やかにお知らせすることが可能となるわけでございます。

個々の患者さんの方の状況については、翌日以降、保健所の調査の進捗にあわせて、お示しすることとなります。私からは以上になります。