政府の新型コロナ分科会
宣言解除後 卒業旅行控え
花見は宴会無し
政府分科会が提言案

2021年2月25日

緊急事態宣言を解除する地域や時期について政府内で検討が進む中、新型コロナウイルス対策の政府の分科会は、宣言解除したあとに再び感染を拡大させないための対策について提言の案をまとめ、会食の際の注意点や卒業旅行などを控えることなど具体的な対策を示しました。

政府の分科会は2月25日、持ち回りの会合を開き緊急事態宣言が解除されたあと求められる対策の在り方について提言の案をまとめました。

この中では、緊急事態宣言が解除されると、社会の雰囲気として感染対策がおろそかになる懸念があるとして、「リバウンド」=感染の再拡大を防ぐことが最重要課題だとしました。

そのうえで、宣言が解除された地域での対策について、会食は同居家族以外では、できればいつも近くにいる4人までにすることや、卒業旅行や歓送迎会は控えて、花見も宴会無しで行うことなどと、場面ごとの具体的なポイントを示しているほか、飲食店に対して二酸化炭素の濃度を目安に、換気や店内の人数を調整することや、会話の声が大きくならないよう音楽の音量を最小限にすることなどを求めています。

また国や自治体に対しても、リバウンドの予兆を早期に見つけ出すために感染リスクが高いと思われる集団や場所では、無症状者に焦点を当てた幅広い検査を行うことや、高齢者施設の職員への定期的な検査を着実に行うことなどを求めています。

そのうえで、リバウンドの予兆が確認された場合には、重点的なPCR検査や営業時間の短縮要請などを行うことや、必要な場合には国が都道府県に対し、集中的な対応が可能となる「まん延防止等重点措置」を適用することなどを求めました。

分科会では、取りまとめた提言について2月25日夜、尾身茂会長が会見を開いて説明することにしています。