休園の保育所やこども園101か所
ぎりぎりの対応迫られる園も

2022年8月3日

新型コロナウイルスに子どもや職員が感染し、全面休園となった保育所やこども園は7月28日の時点で全国で101か所に上っています。

できるだけ全面休園せずに一部のクラスの閉鎖にとどめるなどの対応が広がっていることを背景に、最大で700か所以上が休園した「第6波」のことし2月よりは少なくなっていますが、職員にも感染が広がる中で現場は対応に追われています。

厚生労働省のまとめによりますと新型コロナウイルスに子どもや職員が感染し、全面休園となった保育所やこども園は7月28日の時点で33の都道府県で101か所に上っています。

6月下旬は10か所余りでしたが7月に入って増え始め、「第7波」としては初めて100か所を超えました。

2022年2月に最大で700か所以上が休園する状況が続いた「第6波」の時期と比べると少なくなっていて、厚生労働省は全面的な休園ではなく一部のクラスだけ休園したり、濃厚接触者の園児だけ登園を控えてもらったりするなど保育を続けるための柔軟な対応が広がっていることが背景にあるとしています。

ぎりぎりの対応迫られる園も

保育の現場では新型コロナで出勤できない職員が増える中で他の園から応援をもらうなどしてぎりぎりの対応を迫られている所もあります。

埼玉県内で9か所の保育園を運営している会社では、7月半ばごろから感染が増え始め、およそ140人の職員のうち最大で16人が感染したり、濃厚接触者になったりして欠勤したということです。

子どもの感染も広がり、川口市内の保育園では7月30日には0歳から1歳のクラスで感染者が出て、25人中20人の子どもが濃厚接触者となって登園できなくなりました。

職員の子どもが感染して看護のため出勤できなくなるケースも相次いでいて、人員不足を補うため、日によっては系列の園から応援の職員を派遣してもらい対応しているということです。

「フォーマザー保育園」の辻智歌子園長は「職員の人数の基準ぎりぎりのところまで来ていて、あと数人、陽性者が出ると休園も考えなければならない状況です。今後さらに園内の感染が増える可能性があるので非常に不安です」と話していました。