新型コロナ 子どもの感染増加
ワクチン接種の希望も増加

2022年7月16日

新型コロナウイルスの感染の急拡大に伴い子どもの感染も増え始めていることから、東京都内の病院では子どもへのワクチン接種を希望する人が増えています。

新規感染者 10代が16.2% 10歳未満が15.6%

厚生労働省によりますと、新型コロナの新規感染者を年代別にみると、7月12日までの1週間では10代が最も多く、全体の16.2%、10歳未満が15.6%と子どもの感染が目立っています。

母子医療を専門とする東京 港区の愛育病院では毎週土曜日に5歳から11歳の子どもへのワクチン接種を行っていますが、先週から希望者が増え始め、2週連続で予約がすべて埋まりました。

7月16日も子どもたち10人に接種が行われ、保護者の付き添いのもとでアレルギーなどについて医師から聞き取りされたあと接種を受けていました。

接種を受けた11歳の女子児童は「小学校でも感染が増えてきています。ワクチンを打ったのでもし感染しても症状が軽くなってほしい」と話していました。

40代の母親は「感染者が増えてきたところで子どもたちはこれから夏休みになり不特定多数の人との接触も考えられるので安心のために接種しました」と話していました。

愛育病院の浦島崇小児科部長は「先週から陽性者が急激に増えてフェーズが変わっている。感染した子どものほとんどはワクチンを接種していない。本人や同居している人が基礎疾患がある場合は接種を積極的に検討してほしい。子どもはマスクができない場合もあるので、家族以外との会食はなるべく控えてほしい」と話していました。

政府のまとめによりますと、7月15日時点で5歳から11歳の子どものうち2回目の接種を受けた人は全体の17.6%にあたる130万1736人となっています。

保育現場 改めて感染対策を徹底

新型コロナウイルスは子どもたちの間でも感染が広がっていることから、保育の現場では感染対策を徹底し、警戒を強めています。

保育所などの児童福祉施設でも感染が広がっていて、7月11日までの1週間に確認されたクラスターなどの数は全国で前の週の2倍近い109件にのぼり、休園となる保育所も相次いでいます。

このため千葉県八千代市の保育園では机や遊具の消毒や換気を繰り返し、園児たちにこまめな手洗いを促すなど感染対策を徹底して警戒を強めています。

また、熱中症対策などで屋内でもマスクを外している園児が増えていましたが、感染が拡大する中、再びマスクの着用を呼びかけるのか頭を悩ませています。

勝田保育園の丸山純園長は「第6波のように保育園などで感染者が増えるのかと思うと怖い気持ちです。流行が再燃するなら、一段ギアを上げてマスクの着用を促すことも必要なのかもしれないが、本来はマスクのない生活をおくってもらいたい思いもある。暑さが続く中、着用を続けられるかも含め、非常に悩ましい」と話しています。