厚生労働省の新型コロナ専門家会合
オミクロン株
“特性踏まえ濃厚接触者対応の転換を” 専門家

2022年2月25日

オミクロン株は感染拡大のスピードが速いため、濃厚接触者を特定して感染を封じ込めることが難しくなっています。さらに、濃厚接触者とされて出勤できなくなっている医療従事者なども多くなっているとして、専門家の有志が2月24日開かれた厚生労働省の専門家会合の中で、オミクロン株に応じ、対応を転換するよう求めました。

濃厚接触者への対応の転換は、専門家の有志11人が2月24日開かれた会合の中で求めました。

趣旨を示した資料によりますと、オミクロン株は感染した人が別の人に感染させるまでの時間や潜伏期間が短く感染が広がるスピードが速いことから、濃厚接触者を特定して封じ込めることが不可能になっているとしています。

また、感染の拡大とともに濃厚接触者に指定される人が多くなっていて、神奈川県内の医療機関で医療従事者が欠勤した理由を調べたところ、本人や家族が濃厚接触者になったことが80%を占めていたとしています。

このため、専門家の有志は、これまでのやり方が社会や医療の維持を妨げている要素になっているとして濃厚接触者への対応の転換が必要だとしています。

これについて専門家会合の脇田隆字座長は「家庭や高齢者施設、病院での疫学調査はこれからも重要だ」と話していて、今後、オミクロン株の特徴に合わせた濃厚接触者への対応を具体的にどう変えるのか、議論が進められる見通しです。