【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月22日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる22日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナとロシア エネルギー施設攻撃の応酬激化

ウクライナでは、22日にかけても南部や西部にある電力会社の施設を狙ったロシア軍の大規模な攻撃がありました。ウクライナ軍も、ロシア南部の製油所を無人機で攻撃するなど、双方のエネルギー関連施設を狙った攻撃の応酬が激しくなっています。

ウクライナの国営電力会社「ウクルエネルゴ」は22日、ウクライナの南部ザポリージャ州と西部リビウ州にあるエネルギー施設に、ロシア軍の大規模な攻撃があり、2人の作業員がけがをしたと発表しました。施設の被害の程度は明らかにしていませんが、現在、復旧作業を行っているとしています。

リビウ州の知事はSNSで、重要なエネルギー施設にロシア軍のミサイル攻撃があり、火災が発生したと明らかにしています。

これに対し、ウクライナ軍も21日、ロシア南部のクラスノダール地方などにある合わせて4つの製油所を無人機で攻撃したと発表するなど、双方のエネルギー関連施設を狙った攻撃の応酬が激しくなっています。

また、ウクライナのゼレンスキー大統領は21日のビデオ演説で、軍の総司令官などから戦況の報告を受けたとしたうえで、ロシア軍が国境を越えて侵入した東部ハルキウ州の状況は、より安定していると述べました。

しかし、東部ドネツク州については、「非常に厳しい。特にポクロウシク方面では毎日、何十回もロシア軍の攻撃がある」と述べ、激しい攻撃が続いているとして徹底抗戦する構えを強調しました。

プーチン大統領 核戦力の開発続ける方針示す

ロシアのプーチン大統領は21日、モスクワのクレムリンで士官学校や警察学校の卒業生らを前に演説しました。

この中で「われわれは戦略的抑止力を保障し、世界のパワーバランスを維持するために、核の3本柱をさらに発展させる計画だ」と述べ、核兵器を搭載できるICBM=大陸間弾道ミサイルやSLBM=潜水艦発射弾道ミサイル、そして戦略爆撃機の開発を続ける方針を示しました。

プーチン大統領は、20日に訪問先のベトナムで行った記者会見で「われわれは核ドクトリンをどのように変更するか考えている」と述べ、核兵器の使用条件を変更する可能性に言及しました。

ロシアは先月から戦術核兵器の部隊による軍事演習を行っていて、核戦力でウクライナを支援する欧米を繰り返しけん制しています。