【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月28日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる5月28日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ軍の総司令官 “仏が兵士訓練の教官派遣へ”

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は27日、「フランスがウクライナの兵士を訓練するために教官を派遣することを歓迎する」とSNSに投稿しました。

そのうえで、フランスの教官が準備のため近くウクライナの訓練施設を訪れる予定だとしていますが、派遣される教官の規模や時期については明らかにしていません。

また、ウクライナ国防省は「現時点で、われわれはこの件についてフランスやほかの国々と協議を続けている最中だ」と発表しました。

フランス国防省もAFP通信に対し「議論されてきた計画のひとつで、ウクライナ側の要望を把握する作業を進めている」としていて、ウクライナでの訓練の実施を検討していることを明らかにしました。

フランスのマクロン大統領は、ことし2月、欧米がウクライナに地上部隊を派遣する可能性について「排除されるべきではない」と発言し、軍による関与を強める可能性も示唆していましたが、その後、ヨーロッパ各国の首脳などからは派遣を否定する声が相次いでいます。

実際に教官が派遣されればロシアによる反発は避けられないとみられ、今後、ほかのヨーロッパ各国がこうした動きに加わるかどうかにも関心が集まっています。

リトアニア 軍の教官派遣に前向きな姿勢

ウクライナ軍の兵士の訓練のため自国の軍の教官を派遣する可能性についてバルト三国、リトアニアのランズベルギス外相は5月、フランスのテレビのインタビューで「たとえばフランスが主導してウクライナで兵士を訓練する有志連合を立ち上げれば、リトアニアは参加する用意がある」と述べ、前向きな姿勢を示しています。

また、エストニアのカラス首相も5月、イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで「今はどのようなことも排除すべきではない」と述べています。

ハルキウの大型商業施設 誘導爆弾による攻撃で18人死亡

ウクライナでは第2の都市、東部ハルキウで、25日、大型の商業施設がロシア軍の誘導爆弾による攻撃を受け、地元の知事によりますと、18人が死亡し、5人の行方がわからなくなっています。

ゼレンスキー大統領 スペイン訪問 防空システムの供与求める

ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、スペインを訪れてサンチェス首相と会談し、2国間の安全保障協定を締結しました。

ことし中に10億ユーロ、日本円で1700億円余りの追加の軍事支援を行うということで、サンチェス首相は、防空システム「パトリオット」のミサイルや、ドイツ製の戦車「レオパルト2」などを供与するとしています。

ゼレンスキー大統領は、会見で「ロシアは1か月に3000発もの誘導爆弾を使っている。少なくともあと7基のパトリオットが必要だとずっと求めている」と述べ、欧米に対し、防空システムのさらなる供与を求めました。

プーチン大統領 ウズベキスタン大統領と会談

ロシアのプーチン大統領は、中央アジアのウズベキスタンの首都タシケントで、27日、ミルジヨエフ大統領と会談しました。

会談後の会見で、プーチン大統領は、去年10月からロシアの天然ガスが初めてパイプラインを通じてウズベキスタンに供給されるようになったと成果を強調したうえで、今後、供給量を増やすなどエネルギー分野での協力拡大に意欲を示しました。

モルドバやアルメニアなど旧ソビエト諸国の間でロシア離れの動きが強まる中、協力関係の強化をアピールするねらいがあるとみられます。