【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月27日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる27日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ハルキウにロシア軍のミサイル攻撃 18人が死亡

ウクライナでは、第2の都市、東部ハルキウで25日、大型の商業施設がロシア軍の誘導爆弾による攻撃を受け、地元の知事によりますと、12歳の少女を含む18人が死亡し、5人の行方がわからないということです。

この攻撃をうけて、ハルキウ市は27日を犠牲者を追悼する日と定めました。

ハルキウ州に対するロシア軍の攻撃は続いていて、州の知事は27日、SNSで各地であわせて4人が死亡したと明らかにしました。

ロシア軍 ハルキウ州国境付近に部隊増強か ゼレンスキー大統領

ゼレンスキー大統領は、ハルキウ市から行った演説で、ロシア軍の攻撃を非難するとともに、「ロシアはここから北西に90キロの地点でも攻撃の準備をしている。われわれの国境付近に新たな部隊を集結させている」と述べ、ロシア軍がハルキウ州の国境付近に部隊を増強する動きがあるとして警戒を強めています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も、26日の分析で、衛星画像からロシア軍がハルキウ州と国境を接するロシアのベルゴロド州西部の補給施設などで動きを活発化させる様子がみられると指摘しました。

そのうえで、「この地域にウクライナ軍をひきつけるとともに、国境地域でロシア軍の拠点を拡大する作戦への準備とみられる」と分析しています。

ゼレンスキー大統領 「平和サミット」に米中首脳の参加求める

ウクライナのゼレンスキー大統領は26日に公開した演説で、ミサイル攻撃で破壊されたハルキウ市内の印刷所を背景に、「100万人以上が住むこの都市をロシア軍は毎晩、毎日、攻撃している。ロシアの航空部隊が国境に近づき、街に向けて直接、爆弾を発射している」と述べて、ロシア軍の攻撃を非難しました。

また、ゼレンスキー大統領は、みずからが提唱する和平案の実現に向けて、来月スイスで開かれる国際会議「平和サミット」について、これまでに80か国あまりが参加を表明していると明らかにしました。

その上で、アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席に対して、「攻撃の合間の小休止ではなく、真の和平に向けた指導力を発揮してほしい。個人的な指導力と参加でサミットを支援してほしい」と訴えて、会議への参加を求めました。

ゼレンスキー大統領は「平和サミット」で
▽ロシアとの捕虜交換の問題
▽エネルギーや核の安全保障
▽ロシアに連れて行かれた子どもの帰国
などについて、議論したい考えを示しています。