【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月26日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる26日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ハルキウの大型商業施設に攻撃 少なくとも12人死亡

ウクライナでは東部ハルキウ州の州都で、多くの人でにぎわう大型の商業施設などがロシア軍の攻撃を受け、少なくとも12人が死亡し、行方不明者の救助活動が続いています。
ゼレンスキー大統領は市民の暮らしが標的になっているとしてロシアを強く非難しています。

ウクライナ東部ハルキウ州の州都ハルキウでは25日、大型の商業施設がロシア軍の誘導爆弾による攻撃を受け、クリメンコ内相によりますと少なくとも12人が死亡し、43人がけがをしたと発表しました。

また行方のわからない人もいて救助活動が続いています。

また、住宅街にも攻撃があり、ハルキウの市長は25人がけがをしたとしています。

ハルキウ州の検察がSNSで公開した映像には、攻撃を受けた商業施設が燃え続け黒い煙が立ち上っている様子が写っています。

商業施設は一部が骨組みだけになるなど大きな被害を受けました。

ゼレンスキー大統領は、攻撃は土曜日の昼間に行われ当時、商業施設には200人以上がいた可能性があると明らかにしました。

東部ハルキウ州ではこのところ北部でロシア軍が国境を越えて攻勢をかけているほか、州都ハルキウでもミサイルなどの攻撃が相次いでいます。

ゼレンスキー大統領はSNSで、市民の暮らしが標的になっているとした上で「このような卑劣な方法で人々を殺害し、恐怖に陥れることができるのはプーチン大統領のような常軌を逸した人間だけだ」と述べ、強く非難しています。

米シンクタンク “ウクライナ側の士気をくじくねらいか”

ウクライナ東部のハルキウでは25日、大型の商業施設がロシア軍の誘導爆弾による攻撃を受け、火災が発生するなど大きな被害が出ました。

26日午前のクリメンコ内相の発表によりますと、12人が死亡し、43人がけがをしたほか、16人の行方がわかっていないということで、捜索・救助活動が続いています。

また、地元の州知事によりますと住宅街にも攻撃があり、25人が巻き込まれたほか建物にも被害が出ているということです。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は25日に発表した分析で「ロシア軍はハルキウの民間人が暮らす地域に誘導爆弾を使用することで市民に恐怖心を与え市外に脱出させようとしている」として、ウクライナ側の士気をくじくことをねらっていると指摘しています。

ロシア軍は今月、国境を越えてハルキウ州に侵入し攻勢を強めていて、「戦争研究所」は欧米側が供与した兵器を使ってウクライナ軍がロシア領内に攻撃するのを認めないかぎり、都市部への攻撃も続くだろうと分析しています。

プーチン大統領 “最新ハイテク兵器や装備品 増やすこと重要”

一方、ロシアのプーチン大統領は25日、モスクワ郊外で軍需産業の代表と会談し、「ロシア軍に最新のハイテク兵器や装備品の提供を増やしていくことが重要だ。無人機や電子戦の兵器などだ」と述べ、最新兵器の増産を促しました。

そのうえで「軍のために効率的な経済を構築することが重要だ。常に敵より先を行くことが必要であり、そうすれば勝利は保証される」と強調しました。

プーチン大統領は今月、無人機開発などにも取り組んだ経済の専門家のベロウソフ氏を新たな国防相に任命していて、ウクライナへの侵攻の長期化に備え国防費を効率化し体制を整えるねらいがあるとみられています。