【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月2日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる2日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 “米国含む7つの安全保障協定を準備”

ゼレンスキー大統領は、1日に行ったビデオ演説で、「アメリカとの2国間協定を含む、7つの新たな安全保障協定の文書を準備している」と述べました。

そのうえで、「これらの協定はウクライナの安全保障の柱として、NATOに加盟するまでの間、今後、数年にわたり私たちを支えるものになる」と述べ、当面は2国間の協定を結ぶ国を広げることで、安全保障を強化していく考えを示しました。

この安全保障協定は、ウクライナの長期的な安全を確保するために、去年のG7=主要7か国の共同宣言に基づいて、各国が個別にウクライナと締結しているもので、これまでにイギリスやフランス、ドイツなどが署名しています。

ウクライナ ロシア国内のインフラ施設への反撃強化

ロシア軍による軍事侵攻が続く中、ウクライナによるロシア国内への反撃も相次いでいて、ウクライナのメディアによりますと、無人機が中部リャザン州やウクライナと国境を接する西部ボロネジ州の製油所を攻撃しました。

ロシアのメディアは、リャザン州の製油所では火災が発生したと伝えていて、ウクライナ側は国境を越えたロシア側のインフラ施設を狙った攻撃を強化しています。

ロシア アメリカの主力戦車など「戦利品」を公開

ロシアの国防省は1日、首都モスクワの戦勝記念公園で、ウクライナ軍から奪ったとする30余りの戦車や軍用車両などの市民向けの公開を始めました。

ドイツの主力戦車「レオパルト2」やアメリカの主力戦車「エイブラムス」、それに「ブラッドレー歩兵戦闘車」などが展示されています。

国防省によりますと、イギリスやフランスなどほかのNATO=北大西洋条約機構の加盟国がウクライナに供与した兵器も含まれていて、現地からの映像ではキャタピラーが破損していたり、複数の銃撃の跡があったりするなど、激しい戦闘があったこともうかがえます。

ロシアでは来週7日にプーチン大統領の通算5期目の就任式、9日には最も重要な祝日の1つである第2次世界大戦でナチス・ドイツに勝利した戦勝記念日を控えていて、いわば「戦利品」を公開することで、ウクライナでの戦果をアピールするとともに、戦意高揚につなげる狙いもあるものとみられます。