【詳しく】センバツ 組み合わせ決定 山梨学院は京都外大西と

今月18日に甲子園球場で開幕するセンバツ高校野球の組み合わせ抽せんが行われ、大会連覇を目指す山梨学院は京都外大西高校と、能登半島地震で被災し山梨県の系列校に移って練習してきた日本航空高校石川は茨城の常総学院と対戦することになりました。

記事後半では、組み合わせの結果をすべてお伝えするとともに、トーナメント表もお伝えしています。

組み合わせ決定 日本航空石川は常総学院(茨城)と

ことしで96回目を迎えるセンバツ高校野球の組み合わせ抽せんは、大阪市内で行われ、出場32校のキャプテンが順番にくじを引き、1回戦の対戦相手が決まりました。

去年のセンバツで山梨県勢として初優勝し、史上4校目の大会連覇を目指す山梨学院は3日目の第2試合で18年ぶり7回目の出場となる京都外大西と対戦することになりました。

連覇目指す山梨学院 中原義虎 主将

また、能登半島地震で石川県輪島市の学校やグラウンドが被災し、山梨県の系列校に移って練習してきた日本航空石川は出場32校の最後に登場し、6日目の第1試合で春夏の甲子園で優勝経験がある茨城の常総学院と対戦します。

21世紀枠で出場する2校は
▽春夏通じて初出場となる北海道の別海が3日目の第1試合で7年ぶり4回目の出場となる岡山の創志学園と
▽76年ぶり3回目の出場を決めた和歌山の田辺が1日目の第2試合で金沢市に学校があり、去年の明治神宮大会で優勝した星稜と対戦します。

このほか、春夏通じて甲子園初出場のチームは
▽創部120年目の伝統校、和歌山の耐久が3日目の第3試合で千葉の中央学院と
▽熊本国府が1日目の第3試合でおととし、準優勝した滋賀の近江と対戦することになりました。

ことし8月に開場から100周年の節目を迎える甲子園球場で開かれる大会は今月18日に開幕し、2日の休養日を含めて13日間の日程で開かれ、順調に進めば決勝は今月30日に行われます。

選手宣誓は青森山田 橋場公祐 主将

開会式の選手宣誓は、抽せんの結果、青森山田のキャプテン、橋場公祐選手が務めることになりました。

橋場選手は「すごく今から緊張している。できればくじを引きたくなかったが、高校生らしく、はつらつとした選手宣誓にしたい」と心境を話しました。選手宣誓に入れたいことばについては「元日に能登半島で震災があったので、日本中に勇気を与えられるようなことばを入れていきたい」と話していました。

==組み合わせ決定==

◆1日目

~開会式~
▽第1試合:八戸学院光星(青森・5年ぶり11回目)-関東第一(東京・8年ぶり7回目)     
▽第2試合:田辺(和歌山・76年ぶり3回目)-星稜(石川・2年ぶり16回目)
▽第3試合:近江(滋賀・2年ぶり7回目)-熊本国府(熊本・春夏通じて初)

▽開会式のあとの第1試合では、左投げの好投手、洗平比呂投手を擁する青森の八戸学院光星と去年秋の公式戦で出場校最多にならぶ7本のホームランを打った強力打線を持ち味とする東京の関東第一が対戦します。
▽第2試合は21世紀枠で、76年ぶり3回目の出場を決めた和歌山の田辺と金沢市に学校があり、去年の明治神宮大会で優勝した星稜が対戦します。
▽第3試合はおととし、滋賀県勢初の準優勝を果たした近江と去年秋の九州大会で優勝し、春夏通じて初出場の熊本国府が対戦します。

◆2日目

▽第1試合:豊川(愛知・10年ぶり2回目)-阿南光(徳島・32年ぶり2回目)     
▽第2試合:敦賀気比(福井・4年連続11回目)-明豊(大分・3年ぶり6回目)
▽第3試合:学法石川(福島・33年ぶり4回目)-健大高崎(群馬・2年連続7回目)

▽第1試合は去年秋の東海大会で優勝した愛知の豊川と32年ぶり2回目の出場で、現在の校名となってからは初めてのセンバツとなる徳島の阿南光が対戦します。
▽第2試合はセンバツ優勝経験がある福井の敦賀気比と準優勝した2021年以来、3年ぶり6回目の出場となる大分の明豊が対戦します。
▽第3試合は33年ぶり4回目の出場となる福島の学法石川と2年連続7回目の出場となる群馬の高崎健康福祉大高崎が対戦します。

◆3日目

▽第1試合:創志学園(岡山・7年ぶり4回目)-別海(北海道・春夏通じて初)     
▽第2試合:山梨学院(山梨・3年連続7回目)-京都外大西(京都・18年ぶり7回目)
▽第3試合:耐久(和歌山・春夏通じて初)-中央学院(千葉・6年ぶり2回目)

▽第1試合は7年ぶり4回目の出場となる岡山の創志学園と21世紀枠で、春夏通じて初出場を決めた北海道の別海が対戦します。
▽第2試合は去年、山梨県勢として初優勝を果たし、史上4校目の大会連覇を目指す山梨学院と18年ぶり7回目の出場となる京都外大西が対戦します。
▽第3試合は江戸時代末期に創立した伝統校で、創部120年目で春夏通じて初出場となる和歌山の耐久と春夏連続で初出場した2018年以来、6年ぶり2回目の出場となる千葉の中央学院が、甲子園初勝利をかけて戦います。

◆4日目

▽第1試合:宇治山田商(三重・16年ぶり2回目)-東海大福岡(福岡・7年ぶり3回目)     
▽第2試合:広陵(広島・3年連続27回目)-高知(高知・3年連続21回目)
▽第3試合:京都国際(京都・3年ぶり2回目)-青森山田(青森・8年ぶり3回目)

▽第1試合は16年ぶり2回目の出場となる三重の宇治山田商業と7年ぶり3回目の出場となる東海大福岡が対戦します。
▽第2試合は去年秋の中国大会で史上初の3連覇を果たした広島の広陵と去年秋の四国大会で優勝した高知の対戦で、いずれもセンバツで優勝経験があるチームどうしの顔合わせとなりました。
▽第3試合は3年ぶり2回目の出場となる京都国際と、去年秋の東北大会を制し8年ぶり3回目の出場となる青森山田が対戦します。

◆5日目

▽第1試合:神村学園(鹿児島・9年ぶり6回目)-作新学院(栃木・2年連続12回目)     
▽第2試合:大阪桐蔭(大阪・5年連続15回目)-北海(北海道・3年ぶり14回目)
▽第3試合:愛工大名電(愛知・12年ぶり10回目)-報徳学園(兵庫・2年連続23回目)

▽第1試合は去年夏の甲子園でベスト4を経験した選手たちが打線の中軸を打つ鹿児島の神村学園と大会注目の右ピッチャー、小川哲平投手を中心に去年秋の関東大会で優勝した栃木の作新学院が対戦します。
▽第2試合は去年秋の近畿大会で史上初の3連覇を果たした大阪桐蔭と去年秋の北海道大会で優勝した北海が対戦します。
▽第3試合は去年秋の公式戦でチーム打率が3割9分を超える強力打線を特長とする愛知の愛工大名電と去年、準優勝に貢献した投手陣がチームを引っ張る兵庫の報徳学園が対戦します。いずれもセンバツで優勝経験があります。

◆6日目

▽第1試合:日本航空石川(石川・4年ぶり3回目)-常総学院(茨城・3年ぶり11回目)     
~ここから2回戦~
▽第2試合:1日目 第1試合の勝者-1日目 第2試合の勝者
▽第3試合:1日目 第3試合の勝者-2日目 第1試合の勝者

▽第1試合で能登半島地震で石川県輪島市の学校やグラウンドが被災し、山梨県の系列校に移って練習してきた日本航空石川と甲子園で春夏1回ずつの優勝経験があり3年ぶり11回目の出場となる茨城の常総学院が対戦し、出場32校が出そろいます。
▽第2試合からは2回戦に入ります。

【トーナメント表】

《注目チーム 主将談話》

山梨学院 中原義虎主将「粘り強く接戦に強い野球を」

去年のセンバツで山梨県勢として初優勝し、史上4校目の大会連覇を目指す山梨学院は、大会3日目の第2試合で京都外大西と対戦することになりました。キャプテンの中原義虎選手は「もう試合に近づくんだなという気持ちです。自分たちらしい、粘り強く接戦に強い野球をしたい」と意気込みました。今大会から導入される新基準のバットについては「対応するために冬の間は下半身をしっかりと強化してきた」と話していました。

【動画】日本航空石川 寳田一慧 主将「感謝の気持ちでプレー」

日本航空石川 寳田一慧 主将(左)

能登半島地震で学校やグラウンドが被災した石川県輪島市の日本航空石川は出場32校の最後に登場し、6日目の第1試合で春夏の甲子園で優勝経験がある茨城の常総学院と対戦します。キャプテンの寳田一慧選手は「相手は投打ともにバランスがよく、すばらしいチームという印象です。打ち勝つ野球を目指していて、まずは自分たちの野球をして勝てるように頑張りたいです」と話しました。
地震で被災した中で臨む大舞台に向けては「いろいろな人から応援のことばをたくさんもらっていて、そのことばに応えられるように、甲子園で恩返しできるようにしたい。甲子園という舞台でも自分たちの野球をしっかりして、優勝を目指していきたい」と意気込みを話していました。
地震のあと、山梨県の系列校に移って練習を重ねてきたことを踏まえて「山梨の方々には本当にお世話になりました。感謝の気持ちを持って甲子園でプレーしたいです」と話していました。

星稜(石川)芦硲晃太 主将「自分たちのペースで」

能登半島地震で被災した石川からは、金沢市に学校があり、去年の明治神宮大会で優勝した星稜も出場します。星稜は大会1日目の第2試合で和歌山の田辺と対戦することになり、キャプテンの芦硲晃太選手は「どこの高校も初戦は緊張する中で、開会式のあとに試合ができることは、自分たちにとってプラスだと思っています。アルプスの雰囲気などに飲み込まれないように自分たちのペースで野球をすることに100%の準備をして臨みたい」と話しました。そのうえで「去年の明治神宮大会でバッティングや守備でたくさんの課題が出たので、この冬は一つ一つ丁寧に努力を重ねてきた。そこを甲子園という舞台で発揮したいと思います」と意気込んでいました。

田辺(和歌山)山本結翔 主将「期待に全力プレーで応えたい」

星稜(石川)と対戦する21世紀枠で、76年ぶり3回目の出場となる和歌山の田辺のキャプテン、山本結翔選手は「1日目は開会式もあるので、多くのお客さんに僕たちの野球を見てもらえるのは光栄です。声をかけてくれる地域の皆さんの期待に全力プレーで応えたい」と意気込みを話しました。対戦相手の星稜については「投打ともにレベルが高く、とても強いという印象があります」と話していました。

熊本国府 野田希 主将「初出場のチームらしく全力で」

熊本国府 野田希 主将(右)

去年秋の九州大会で優勝し、春夏通じて初出場の熊本国府は大会1日目の第3試合で滋賀の近江と対戦することになりました。キャプテンの野田希選手は「近江は投打のバランスがとれたすばらしいチームで、1回戦から対戦できて、とてもうれしく感じています。守り勝つ野球が自分たちの強みです。初出場のチームらしく、全力を尽くして頑張りたい」と意気込みを話していました。

別海(北海道)中道航太郎 主将「どれだけ通用するか試したい」

別海 中道航太郎 主将(右)

21世紀枠で、春夏通じて初出場となる北海道の別海は大会3日目の第1試合で岡山の創志学園と対戦します。キャプテンの中道航太郎選手は「相手は甲子園の常連校で、強い高校と試合できることはうれしい気持ちでいっぱいで、どれだけ自分たちが通用するか試したいです」と話しました。冬を乗り越えて臨む初めての大舞台に向けて「チームはエースを中心とした守備力が強みであり、雪が降る中で練習は体作りがメインだったが雪の上を走るなど足腰が強くなってきたのでそれを生かしたプレーをしたいです」と意気込みを話していました。

耐久(和歌山)赤山侑斗 主将「耐久らしく『耐えて勝つ』」

耐久 赤山侑斗 主将(左)

創部120年目で春夏通じて甲子園初出場となる和歌山の耐久は大会3日目の第3試合で千葉の中央学院と対戦することになりました。キャプテンの赤山侑斗選手は「やるしかないという気持ちがわきました。中央学院は総合力の高いチームだと思うので、負けないチーム作りをしていきたいです。耐久らしく『耐えて勝つ』を目指してやっていきたいです」と意気込みを話していました。

日本航空石川 避難生活続ける祖母もエール

組み合わせが決まったことについて、日本航空石川の福森誠也選手の祖母の早瀬舞子さんは「選手一丸となって頑張ってもらいたいです」とエールを送っていました。

能登半島地震が発生した当時、輪島市の自宅にいた早瀬さんは、訪れていた福森選手に背負われて避難しました。いまは七尾市内で避難生活を続けています。福森選手はベンチ入りのメンバーに選ばれ、早瀬さんにも報告があったということです。

早瀬さんは「『おばあちゃん選ばれたよ』と連絡してくれたので『良かった良かった、よく頑張った』と伝えました。夢を叶えてくれてうれしいですし、努力したかいがあったなと思います」と喜んでいました。

日本航空石川 ダンス部も本格的な練習再開

能登半島地震で被災した日本航空石川の野球部など一部の生徒は山梨県甲斐市にある系列校に移っていて、ダンス部の生徒たちは今月に入ってから順次系列校に集まり、甲子園での応援に向けて8日から本格的な練習を始めました。

部員たちは9日に開かれる野球部の壮行会に向けてリハーサルを行ない、大きな声で校歌を歌ったり、エールを送ったりして壮行会の流れを、確認していました。

ダンス部の生徒たちは校内の教室にダンボールベッドを設置し生活を続けることにしていてオンラインで授業を受けながら、応援の練習を行い、山梨県から甲子園に向かうということです。

地震で大きな被害が出た石川県穴水町出身の小林愛佳さんは「久しぶりにみんなと顔をあわせて全力でダンスを踊ることができて楽しいです。野球部が勝ち進めるように私たちも全力で応援します」と話していました。

《組み合わせ抽せんの仕組みは》

組み合わせ抽せんは、8日午前9時から大阪・北区の「オーバルホール」で行われます。出場32校のキャプテンが、予備抽せんで決まった順にくじをひいていきます。

<事前に振り分け>
▽同じ地区のチームどうしは少なくとも準々決勝まで対戦しない
▽2校が出場する北海道、青森、石川、愛知、京都、和歌山の6道府県のチームどうしは決勝まで対戦しない

およそ1時間ですべてのチームの1回戦の組み合わせが決まる予定です。
また、選手宣誓は、キャプテン全員による抽せんで決まります。