全国高校駅伝 男子【詳しく】佐久長聖 6年ぶり優勝 大会新で

高校生ランナーが冬の京都でたすきをつなぐ「全国高校駅伝」は男子のレースが行われ、長野の佐久長聖高校が大会新記録となる2時間1分0秒で6年ぶり3回目の優勝を果たしました。

記事後半では、全チームの記録、レース経過を詳しくお伝えしています。

佐久長聖 3区途中からトップ守り6年ぶり3回目の優勝 大会新で

男子のレースは、京都市の「たけびしスタジアム京都」をスタートとフィニッシュにマラソンと同じ42.195キロで争われ、都道府県の予選を勝ち抜いた47校が出場しました。

長野の佐久長聖は序盤、選手それぞれが区間上位の安定した走りでレースを進め、3区の途中でトップに立ちました。そして、5区では2年生の佐々木哲選手がこの区間の最高記録を51年ぶりに塗り替える快走で2位の岡山の倉敷との差を大きく広げました。

続く6区も区間トップの走りでつないだ佐久長聖はそのままリードを守り、2時間1分0秒の大会新記録で6年ぶり3回目の優勝を果たしました。

佐久長聖は、去年、倉敷がマークした大会記録を10秒更新しました。
▽2位は1分49秒差で倉敷▽3位は千葉の八千代松陰でした。

《監督・選手談話》

佐久長聖 高見澤監督「去年 負けた悔しさが子どもたちを強く」

佐久長聖の高見澤勝監督は「去年、優勝できずに負けた悔しさが子どもたちを強くしてくれた。負けたことで自主的に練習したり、生活したりするようにもなった。優勝できた理由は選手の頑張りが一番だと思う」とたたえました。また、51年ぶりに5区の区間記録を更新した佐々木哲選手については「追い風だったので『最初からねらっていけ』と伝えていた。調子もよかったようで出せてよかった」と話していました。大会新記録での優勝については「記録は更新されるものなので、ほかのチームに抜かれるのか、本校が更新するのか分からないが、タイムをさらに縮められるようがんばっていきたい」と話していました。

佐久長聖 永原颯磨主将「一人一人が最大限の力を発揮」

佐久長聖のキャプテン、永原颯磨選手は「応援してくれる人や支えてくれる人に喜んでもらえる結果を残すことが目標だったので、優勝できてよかったです」と笑顔を見せていました。2位に大差をつけて優勝したことについては「ことしのチームの強みは選手層の厚さですが、一人一人がいまの最大限の力を発揮できたのが結果につながったと思います」と充実した表情を浮かべました。

佐久長聖アンカー 篠和真選手「喜んでもらえる結果を」

佐久長聖のアンカー 、篠和真選手は「チームとして支えてくれた人に喜んでもらえる結果を目指していたので、スタンドにいる人たちの笑顔を見られて安心した。ことしの経験を次の学年でもいかして、もう1度、この舞台に立てるようがんばりたい」と話していました。

【解説】佐久長聖“記録よりも優勝を”

選手層の厚さを存分に発揮して歴史に残るレースを見せた長野の佐久長聖。優勝だけを目指して努力を続けたことが大会記録の更新にもつながりました。

佐久長聖(長野)大会新記録で優勝

佐久長聖は優勝候補として臨んだ去年は、留学生を含まない日本選手だけの記録となる日本高校最高記録の更新を目標に掲げて大会に臨みました。目標どおり記録は更新したものの留学生を擁する岡山の倉敷に敗れ47秒差をつけられての2位でした。

去年の優勝は倉敷 佐久長聖は2位に(2022年)

悔し涙を流す先輩たちの姿を見てキャプテンの永原颯磨選手は「優勝と準優勝はこんなにも差が大きいということを感じさせられました。周りの方々への感謝の気持ちを表すため記録よりも優勝という結果で恩返しがしたい」と誓いました。

去年つかめなかった栄冠をめざして例年以上に速いペースを設定しながら1年間、合宿や練習に励んできた選手たち。その結果、チーム全体のレベルが上がり、レースに出場する選手7人のうち6人が5000メートルで高校トップクラスとなる13分台の記録を出すという例年になく厚い選手層となりました。

「佐久長聖の大会記録更新は間違いない」。

周囲から、記録を期待される声が高まっても選手たちは優勝をして恩返しを合言葉に結束を高めてきました。

今回のレース、佐久長聖は、3区に留学生のエースを擁し連覇をねらうライバルの倉敷に対し、1区から4区まで粘って自信がある5区以降で逆転をねらうレースプランで臨みました。実際には、実力をつけた選手たちが力を発揮し、3区でトップに立ちました。

5区を任された2年生の佐々木哲選手は追いかける展開を想定していましたが「前の選手たちの走りで楽にさせてもらったので、今度は自分が後ろの選手が少しでも楽な気持ちで走れるように優勝をたぐりよせる走りをしようと思った」と、この区間の最高記録を51年ぶりに塗り替える快走で2位の倉敷との差を大きく広げました。

その後も選手一人一人が自分の役割を果たしてリードを広げた佐久長聖は、圧倒的な走りでライバルの倉敷を1分49秒引き離しての優勝。結果的に去年、倉敷が達成した大会記録を10秒更新しました。

キャプテンの永原選手は、レース後「仲間と心から喜び合うことができたり、支えてくれた方たちの喜ぶ表情を見ることができて幸せでした。去年の悔しさをバネに1年間努力した結果が報われたかな」とうれしそうに話しました。

高校トップクラスのランナーたちが去年の悔しさを胸に1つの目標を見据えて結束した先に生まれた大会新記録でした。

【最終順位 全記録】

▽1位.佐久長聖 (長野)2:01:00【大会新】
▽2位.倉敷 (岡山)2:02:49
▽3位.八千代松陰 (千葉)2:03:34

▽4位.須磨学園 (兵庫)2:03:47
▽5位.埼玉栄 (埼玉)2:03:55
▽6位.大牟田 (福岡)2:03:57
▽7位.洛南 (京都)2:04:23
▽8位.仙台育英 (宮城)2:04:33

▽9位.小林 (宮崎)2:04:40
▽10位.九州学院 (熊本)2:04:51
▽11位.札幌山の手 (北海道)2:05:21
▽12位.東農大二 (群馬)2:05:27
▽13位.世羅 (広島)2:05:54
▽14位.国学院久我山 (東京)2:06:03
▽15位.智弁カレッジ (奈良)2:06:04
▽16位.鹿児島城西 (鹿児島)2:06:24
▽17位.学法石川 (福島)2:06:24
▽18位.青森山田 (青森)2:06:41
▽19位.鳥栖工 (佐賀)2:07:01
▽20位.関大北陽 (大阪)2:07:06

▽21位.山梨学院 (山梨)2:07:42
▽22位.東洋大牛久 (茨城)2:08:04
▽23位.鎮西学院 (長崎)2:08:06
▽24位.大分東明 (大分)2:08:37
▽25位.小豆島中央 (香川)2:08:40
▽26位.今治北 (愛媛)2:08:46
▽27位.那須拓陽 (栃木)2:08:52
▽28位.浜松日体 (静岡)2:09:01
▽29位.和歌山北 (和歌山)2:09:08
▽30位.鳥取城北 (鳥取)2:09:18

▽31位.秋田工 (秋田)2:09:28
▽32位.豊川 (愛知)2:09:32
▽33位.相洋 (神奈川)2:09:36
▽34位.富山商 (富山)2:09:37
▽35位.西京 (山口)2:10:03
▽36位.遊学館 (石川)2:10:26
▽37位.開志国際 (新潟)2:10:48
▽38位.比叡山 (滋賀)2:10:53
▽39位.鯖江 (福井)2:10:53
▽40位.中京 (岐阜)2:10:57

▽41位.伊賀白鳳 (三重)2:11:12
▽42位.北山 (沖縄)2:11:46
▽43位.東海大山形 (山形)2:11:49
▽44位.盛岡大付 (岩手)2:12:05
▽45位.つるぎ (徳島)2:13:11
▽46位.平田 (島根)2:16:28
▽47位.高知農 (高知)2:19:37

【区間賞】

【1区】折田 壮太 (3年)須磨学園 (兵庫) 28分48秒<日本選手最高タイ>
【2区】寺田 向希 (3年)国学院久我山 (東京) 8分14秒
【3区】サムエル・キバティ (3年)倉敷 (岡山) 22分47秒
【4区】桑田 駿介 (3年)倉敷 (岡山) 23分10秒
【5区】佐々木 哲 (2年)佐久長聖 (長野) 8分14秒<区間新>
【6区】吉岡 斗真 (3年)佐久長聖 (長野) 14分16秒
【7区】平山 櫂吏 (3年)八千代松陰 (千葉)14分19秒

《レース経過》

12:30

【スタート・1区(10km)】

男子のレースが午後0時半にスタートしました。都道府県の予選を勝ち抜いた47チームが出場しマラソンと同じ42.195キロを7人でたすきをつなぎます。1区は7つの区間の中で最も長い10キロで各チーム、実力のある選手が登場し、5000メートルで高校歴代2位の記録を持つ兵庫・須磨学園の折田壮太選手などが走ります。

【1区 7km地点】須磨学園など7人が集団

男子のレースは1区の終盤を迎える7キロ地点を過ぎて、兵庫・須磨学園の折田壮太選手など7人の集団になっています。
先頭集団は須磨学園 (兵庫)、佐久長聖 (長野)、埼玉栄 (埼玉)、東洋大牛久 (茨城)、学法石川 (福島)、洛南 (京都)、それに八千代松陰 (千葉)です。

【1区→2区(3km)】須磨学園の折田壮太選手がトップで2区へ

男子の1区は、兵庫・須磨学園の折田壮太選手がラストスパートで後続を引き離し2位に6秒差をつけました。2位は埼玉栄、3位は茨城の東洋大牛久、4位は予選のタイムが全国トップだった長野の佐久長聖です。このあとの2区は下り坂の3キロで争われます。

【1区 通過順位(上位10チーム)】

▽1位.須磨学園 (兵庫)28分48秒
▽2位.埼玉栄 (埼玉)28分54秒
▽3位.東洋大牛久 (茨城)28分57秒
▽4位.佐久長聖 (長野)29分05秒
▽5位.学法石川 (福島)29分06秒
▽6位.大牟田 (福岡)29分14秒
▽7位.八千代松陰 (千葉)29分19秒
▽8位.大分東明 (大分)29分22秒
▽9位.仙台育英 (宮城)29分24秒
▽10位.洛南 (京都)29分27秒

◆折田壮太選手(兵庫・須磨学園)が1区 日本選手最高記録に並ぶ

男子の1区で兵庫の須磨学園の折田壮太選手が、この区間の日本選手最高記録にならぶ28分48秒のタイムをマークしました。この区間は、2008年に海外からの留学生が走れなくなっていて、これまでの日本選手最高記録は、4年前に千葉の八千代松陰高校の佐藤一世選手がマークしていました。折田選手は、5000メートルで高校歴代2位の記録となる13分28秒78のタイムを持ち、ことしの高校総体では日本選手トップの5位に入るなど将来が期待される注目のランナーです。

折田選手は「最低限、区間賞を目標にしていた。ラストスパートで勝ててよかった。全国の強い選手たちと競い合うことができて本当に楽しく幸せな10キロだった」と話していました。

【2区→3区(8.1075km)】学法石川が4人抜きでトップに

短い3キロの2区で、学法石川(福島)の齋藤 一筋 (3年)選手が4人を抜いてトップに立ちました。2位は2秒差で佐久長聖(長野)。その後ろに、3位で埼玉栄、4位で須磨学園(兵庫)が続きます。このあとの3区は上り下りのある8キロ余りで争われます。

【2区 通過順位(上位10チーム)】

▽1位.学法石川 (福島)37分23秒
▽2位.佐久長聖 (長野)37分25秒
▽3位.埼玉栄 (埼玉)37分27秒
▽4位.須磨学園 (兵庫)37分29秒
▽5位.大牟田 (福岡)37分44秒
▽6位.八千代松陰 (千葉)37分44秒
▽7位.洛南 (京都)37分47秒
▽8位.国学院久我山 (東京)37分50秒
▽9位.東洋大牛久 (茨城)37分56秒
▽10位.仙台育英 (宮城)38分01秒

【3区 中間点】須磨学園(兵庫)佐久長聖(長野)が競り合う

8キロ余りの3区、須磨学園 (兵庫)と佐久長聖 (長野)が競り合っています。
後方からは18位でたすきを受けた倉敷 (岡山)のエース、サムエル キバティ選手が次々と前を走るランナーを抜き、順位を上げています。

【3区→4区(8.0875km)】佐久長聖がトップに 倉敷が3位浮上

男子は3区を終えて、予選のタイムが全国トップだった長野の佐久長聖が先頭に立ちました。2位は17秒差で兵庫の須磨学園。岡山の倉敷は、留学生のサムエル・キバティ選手が14人を抜いて3位に順位をあげトップとのタイム差も22秒にまで縮まりました。このあとの4区は全体としては下り坂の8キロ余りで争われます。

【3区 通過順位(上位10チーム)】

▽1位.佐久長聖 (長野)1:00:46
▽2位.須磨学園 (兵庫)1:01:03
▽3位.倉敷 (岡山)1:01:08
▽4位.札幌山の手 (北海道)1:01:14
▽5位.埼玉栄 (埼玉)1:01:16
▽6位.大牟田 (福岡)1:01:16
▽7位.仙台育英 (宮城)1:01:52
▽8位.八千代松陰 (千葉)1:02:04
▽9位.洛南 (京都)1:02:13
▽10位.東農大二 (群馬)1:02:25

【4区 中間点】佐久長聖がトップ 倉敷は2位に

8キロ余りの4区、佐久長聖 (長野)が引き続きトップを走り、連覇をねらう倉敷(岡山)が2位に上がってきました。トップとの差は19秒です。3位には須磨学園 (兵庫)が続いています。

【4区→5区(3km)】佐久長聖がトップ 2位 倉敷は15秒差

4区は佐久長聖 (長野)がトップを守りました。倉敷がトップから15秒差の2位です。3位は須磨学園(兵庫)で、トップと45秒差です。このあとの5区は、上りの3キロで争われます。

【4区 通過順位(上位10チーム)】

▽1位.佐久長聖 (長野)1:24:03
▽2位.倉敷 (岡山)1:24:18
▽3位.須磨学園 (兵庫)1:24:48
▽4位.大牟田 (福岡)1:25:08
▽5位.埼玉栄 (埼玉)1:25:21
▽6位.札幌山の手 (北海道)1:25:44
▽7位.八千代松陰 (千葉)1:25:52
▽8位.洛南 (京都)1:25:57
▽9位.仙台育英 (宮城)1:25:57
▽10位.九州学院 (熊本)1:26:28

【5区→6区(5km)】佐久長聖が2位以下を引き離す

5区で佐久長聖 (長野)は佐々木哲選手がトップを守り、2位以下との差を広げました。2位・倉敷(岡山)との差は51秒差です。次の6区はカーブが多く、上り下りもある5キロで争われます。

【5区 通過順位(上位10チーム)】

▽1位.佐久長聖 (長野)1:32:17
▽2位.倉敷 (岡山)1:33:08
▽3位.須磨学園 (兵庫)1:33:40
▽4位.大牟田 (福岡)1:33:52
▽5位.埼玉栄 (埼玉)1:34:12
▽6位.八千代松陰 (千葉)1:34:30
▽7位.洛南 (京都)1:34:39
▽8位.仙台育英 (宮城)1:34:46
▽9位.札幌山の手 (北海道)1:34:55
▽10位.小林 (宮崎)1:35:04

◆佐久長聖 佐々木哲選手が最古の区間記録を更新

5区で長野の佐久長聖高校の2年生、佐々木哲(ささき・てつ)選手が、これまでの区間記録を51年ぶりに8秒更新する8分14秒の区間新記録をマークしました。これまでの区間記録は、男女を通してすべての区間で最も古い記録で、1972年に新潟の小出高校の選手がマークした8分22秒でした。

佐々木哲選手は「レース前から区間新記録を目標にしていた。最初の1キロをリズムよく入って、よいリズムをキープしたまま上り坂を走ることができた」と話していました。

【6区 中間点】佐久長聖が2位以下をさらに引き離す

6区の中間点をすぎ、佐久長聖 (長野)が2位以下との差を広げています。2位・倉敷 (岡山)との差が1分12秒差となっています。
3位は須磨学園 (兵庫)、4位は大牟田 (福岡)、5位は埼玉栄 (埼玉)が続きます。

【6区→7区(5km)】佐久長聖 さらに引き離しアンカーへ

6区を終えて長野の佐久長聖がトップを守っています。2位の岡山の倉敷は1分35秒差で追っています。3位には兵庫の須磨学園が続いています。最終区間の7区は5キロで争われます。

▽1位.佐久長聖 (長野)1:46:33
▽2位.倉敷 (岡山)1:48:08
▽3位.須磨学園 (兵庫)1:48:54
▽4位.大牟田 (福岡)1:49:03
▽5位.埼玉栄 (埼玉)1:49:12
▽6位.八千代松陰 (千葉)1:49:15
▽7位.洛南 (京都)1:49:31
▽8位.小林 (宮崎)1:49:42
▽9位.仙台育英 (宮城)1:49:51
▽10位.九州学院 (熊本)1:50:05

【7区 中間点】佐久長聖が大会記録更新なるか

男子は最終7区の中間地点で長野の佐久長聖が変わらずにトップを守っています。2位、岡山の倉敷との差は1分38秒です。

佐久長聖(長野)大会新記録で優勝 6年ぶり3回目

長野の佐久長聖高校が3区の途中からトップを守って2時間1分0秒の大会新記録で6年ぶり3回目の優勝を果たしました。

《男子 見どころ》

全国高校駅伝は京都市右京区の「たけびしスタジアム京都」をスタートとフィニッシュに行われ、マラソンと同じ距離を7人でつなぐ男子は各都道府県の予選を勝ち抜いた47校が出場します。去年、大会新記録で優勝し、連覇をねらう岡山の倉敷高校と6年ぶり3回目の優勝をねらう長野の佐久長聖高校を軸とした記録的にもハイレベルな優勝争いが見込まれます。

【倉敷(岡山)】
2年連続4回目の優勝をねらう倉敷は去年、2時間1分10秒の大会新記録をマークして優勝しました。そのレースで3区を走り、区間新記録をマークしたサムエル・キバティ選手や続く4区で区間賞の走りを見せた桑田駿介選手を中心に、ことしも力のある選手がそろっています。

【佐久長聖(長野)】
佐久長聖は去年、留学生を含まない日本選手だけの記録となる日本高校最高記録を更新したものの倉敷に敗れ、2位に終わりました。ことしはより選手層が厚くなり、5000メートルのタイムが高校トップクラスとなる13分台のランナーを6人そろえ、予選では全国トップのタイムを出してきました。去年のレースでそれぞれ区間2位と好走した永原颯磨選手や山口竣平選手などがチームを引っ張ります。

また、この2校を追う存在となるのが5000メートルで高校歴代2位の記録となる13分28秒78のタイムを持つ折田壮太選手を擁する須磨学園(兵庫)や地元の洛南高校(京都)などです。男子のレースは年々高速化が進んでいて、ことしもチームの記録や個人の区間記録が更新されるのか注目が集まります。

《男子 都道府県予選のタイム(上位5チーム)》

▽1.佐久長聖(長野) 2時間3分27秒
▽2.須磨学園(兵庫) 2時間4分29秒
▽3.鹿児島城西(鹿児島) 2時間4分30秒
▽4.倉敷(岡山) 2時間5分00秒
▽5.埼玉栄(埼玉) 2時間5分43秒

《コース紹介》

1区(10km)

全コースのほぼ4分の1をしめる10kmの区間。3kmすぎ、5kmすぎと上り坂が続き、後半3kmは下りになる。ここからは、オリンピックでマラソンを走るようなランナーを数多く生み出しており「花の1区」という名前が定着している。
◆区間最高記録:27分48秒◆
ジュリアス ギタヒ 【仙台育英 (宮城)】 46回 (1995年)

2区(3km)

3kmの区間。下り坂でスピードが出る。
◆区間最高記録:7分55秒◆
佐藤 清治 【佐久長聖 (長野)】 49回 (1998年)

3区(8.1075km)

8.1075kmのレース上、重要な区間。上り・下りのあと終盤6kmを過ぎたあたりで、跨線橋(こせんきょう)を通過する。この橋のアップダウンに来たときに、余裕を残しているかどうかが勝負を分ける。
◆区間最高記録:22分30秒◆
サムエル キバティ 【倉敷 (岡山)】 73回 (2022年)

4区(8.0875km)

3区を逆に走る8.0875kmの区間。全体としては下り。
◆区間最高記録:22分32秒◆
ビタン カロキ 【世羅 (広島)】 59回 (2008年)/ジョン ムワニキ【世羅 (広島)】 69回 (2018年)

5区(3km)

3kmの区間。往路の2区とは逆に上りのコース。
◆区間最高記録:8分22秒◆
浅井 利雄 【小出 (新潟)】 23回 (1972年)

6区(5km)

5kmの区間。順位争いが激しくなる6区はカーブも多く、上り下りもある。カーブでは大回りせずに最短でコーナーをついていくことが大切。後半、下りを少し余裕をもってむかえられるかどうかがポイント。
◆区間最高記録:14分06秒◆
ムチリ ディラング 【仙台育英(宮城)】 70回(2019年)

7区(5km)

最終区間の7区・5kmは西大路を下り、五条通、そしてたけびしスタジアム京都へ戻ってくる。最初に競技場へ顔を見せるのはどのチームか?
◆区間最高記録:13分58秒◆
森口 祐介 【西脇工 (兵庫)】 49回 (1998年)/山田 修人【倉敷 (岡山)】71回(2020年)