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59年ぶり関西対決「阪神なんば線シリーズ」SNSで話題に

プロ野球の日本シリーズで、セ・リーグの阪神とパ・リーグのオリックスが前身の阪急を含めても初めて対戦することになりました。

日本シリーズで“関西対決”が実現するのは59年ぶりです。

目次

日本シリーズは阪神 オリックスの関西対決に

今シーズンのプロ野球はクライマックスシリーズのファイナルステージで、セ・リーグでは兵庫県西宮市の甲子園球場を本拠地とする阪神が広島にリーグ優勝のアドバンテージの1勝を含めて4勝0敗で、パ・リーグでは京セラドーム大阪を本拠地とするオリックスがロッテにアドバンテージの1勝を含めて4勝1敗でともに勝ち上がり、今月28日に始まる日本シリーズで対戦することになりました。

プロ野球で1950年(昭和25年)に今の2リーグ制が始まって以降、日本シリーズに出場するのは、阪神は7回目、オリックスは前身の阪急を含めて15回目ですが、両チームが対戦するのは今回が初めてです。

“関西対決”は過去1度だけ

一方、関西を本拠地とするチームどうしによる日本シリーズは1回だけありました。

1964年(昭和39年)に阪神と大阪市浪速区の大阪球場を本拠地としていた南海が対戦しました。

この対戦では、南海のジョー・スタンカ投手が野村克也選手とバッテリーを組み、3回の完封勝利を挙げる活躍で、南海が4勝3敗で日本一になりました。

日本シリーズで“関西対決”が実現するのは、この時以来となる59年ぶり2回目です。

「阪神なんば線シリーズ」ネット上で投稿相次ぎ話題に

ともに関西を本拠地とするセ・リーグの阪神とパ・リーグのオリックスが初めて対戦することが決まり、ネット上では、両チームの本拠地の最寄り駅が通る路線にちなんだ「阪神なんば線シリーズ」という投稿が相次ぎ、話題となっています。

SNS上では「関西ダービー」「関西シリーズ」といった両チームの“関西対決”を歓迎する声が上がったほか、両チームの本拠地の最寄り駅が通る路線にちなんだ「阪神なんば線シリーズ」という投稿が相次ぎ、トレンド入りしました。

阪神の本拠地、甲子園球場の最寄り駅は阪神電車の阪神本線「甲子園駅」、オリックスの本拠地、京セラドーム大阪の最寄り駅の1つは阪神なんば線の「ドーム前駅」です。

この2つの駅は阪神本線と阪神なんば線が乗り入れる「尼崎駅」で直通している快速急行などに乗れば、乗り換えなしで行き来できます。快速急行に乗れば、およそ15分で移動できるほどの近さです。

阪神電鉄は22日から沿線の各駅で「なんば線シリーズ」を記念した乗車券と入場券のセットを数量限定で発売すると発表しました。

◆過去1度の“関西対決”を詳しく!

70年以上の長い歴史がある日本シリーズで、これまでに関西を本拠地とするチームどうしが対戦したのは1964年に行われた阪神 対 南海のシリーズの1回だけでした。

このシリーズでチームを率いたのは
▽阪神が、巨人の初代監督を務めるなど29シーズンで指揮して歴代3位の通算1657勝をあげた藤本定義監督
▽南海が終戦のよくとし、1946年(昭和21年)から選手兼任を含めて23年間でリーグ優勝11回と黄金時代を築き、歴代最多となる通算1773勝をあげた鶴岡一人監督でした。
球史に残る名監督どうしの対決となりました。

【1964年 日本シリーズ 全試合詳細】

【第1戦】10月1日@甲子園
南海 2-0 阪神
勝:ジョー・スタンカ
負:村山実

この年のシーズンで26勝をあげたスタンカ投手がヒット3本で完封して南海が先手を取りました。

【第2戦】10月2日@甲子園
阪神 5-2 南海
勝:ジーン・バッキー
負:杉浦忠

このシーズン29勝を挙げて、外国人のピッチャーとして初めて沢村賞に輝いた阪神のバッキー投手が2失点で完投して、阪神が1勝1敗で並びました。

【第3戦】10月4日@大阪
阪神 5-4 南海
勝:石川緑
負:ジョー・スタンカ

阪神は第1戦で完封負けを喫した南海のスタンカ投手から4点を奪って攻略しました。7回途中からは2日前に完投したバッキー投手がリリーフしてリードを守り切り、2勝1敗としました。

【第4戦】10月5日@大阪
南海 4×-3 阪神
勝:新山彰忠
負:村山実

南海が大リーグ経験がある外国人選手のケント・ハドリ選手のサヨナラホームランで接戦を制しました。阪神は「ミスタータイガース」とも呼ばれた村山投手が最後に力尽きました。

【第5戦】10月6日@大阪
阪神 6-3 南海
勝:ピーター・バーンサイド
負:皆川睦雄

阪神が2回に2本のホームランで3点を先制。3点差に迫られた直後の8回からリリーフしたバッキー投手が傾きかけた流れを食い止め、日本一に王手をかけました。

【第6戦】10月9日@甲子園
南海 4-0 阪神
勝:ジョー・スタンカ
負:ジーン・バッキー

外国人ピッチャーどうしの投げ合いとなった第6戦は南海のスタンカ投手がヒット2本に抑え込んで完封し、南海が逆王手をかけました。阪神のバッキー投手は4回3失点と試合を作れず、明暗が分かれました。

【第7戦】10月10日@甲子園
南海 3-0 阪神
勝:ジョー・スタンカ
負:村山実

南海が1回にこのシリーズ不調だった野村克也選手のタイムリーツーベースなどで2点を先制しました。スタンカ投手は2日連続、このシリーズ3回目の完封でチームを日本一に導きました。

MVPに輝いたスタンカ投手、先発とリリーフで5試合に登板したバッキー投手、第4戦でサヨナラホームランを打ったハドリ選手など、両チームの外国人選手の活躍が目立ったシリーズでした。

7試合のうち6試合が3点差以内の接戦となり、大阪球場で行われた第4戦は月曜日にもかかわらず、入場者数が3万人を超えるなど大きな盛り上がりを見せた一方で、甲子園球場での第7戦は東京オリンピックの開会式と日程が重なり、入場者数はおよそ1万5000人にとどまりました。

このシリーズは両チームの当時の親会社がそれぞれ大阪市の梅田と難波の駅を拠点としていたことから、“御堂筋シリーズ”とも呼ばれていました。

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