ラグビーW杯 日本 2大会連続の決勝トーナメント進出ならず

ラグビーワールドカップフランス大会、日本は1次リーグの第4戦でアルゼンチンと対戦し、27対39で敗れて1次リーグでの敗退が決まり、2大会連続の決勝トーナメント進出はなりませんでした。

記事後半では詳しい試合経過や、選手たちの試合後のコメントなどをお伝えしています。

《試合概要:日本 再三追い上げもリードは奪えず》

世界ランキング12位の日本は、ここまで1次リーグともに2勝1敗で並ぶ世界9位のアルゼンチンと決勝トーナメント進出をかけて1次リーグの最終戦、第4戦で対戦しました。

ナントで行われた試合は、開始早々の2分、アルゼンチンにトライとキックを決められ、いきなり7点を先制されましたが日本は16分、ロックのアマト・ファカタヴァ選手が左サイドのライン際に切り込みキックを巧みに使ってトライを挙げると、松田力也選手がキックを決めて同点に追いつきました。

しかし20分過ぎ、ピーター・ラブスカフニ選手が危険なタックルでイエローカードを受け一時退場となると、数的優位なアルゼンチンに攻め込まれ、トライとペナルティーゴールで7対15とリードを奪われました。

齋藤直人選手がトライ

それでも38分、今大会初出場のウイング、シオサイア・フィフィタ選手がフェイントを生かしたランで攻め込むと、最後はスクラムハーフの齋藤直人選手がトライを決めて14対15で前半を終えました。

レメキ ロマノ ラヴァ選手がドロップゴール

後半は、アルゼンチンが巧みなパスと力強い突破でトライを重ねる一方、日本は、12分にキックが好調な松田選手がペナルティーゴールを、16分にはレメキ ロマノ ラヴァ選手がドロップゴールを決めて反撃しました。

ジョネ・ナイカブラ選手がトライ

そして20対29で迎えた25分、日本は、相手の反則で得た敵陣深くのチャンスで右に展開しジョネ・ナイカブラ選手がトライを奪ってキックも決まり、27対29と2点差に詰め寄りました。

しかし終盤、アルゼンチンにこの試合5つ目のトライを奪われるなどして突き放され、日本は27対39で敗れました。

日本はプールDで2勝2敗の3位となって1次リーグでの敗退が決まり、2大会連続、そして海外のワールドカップでは初めての決勝トーナメント、ベスト8進出はなりませんでした。

《日本 選手・ヘッドコーチ談話》

【ジェイミー・ジョセフHD「すべて出し切ってくれた」】
「選手たちは試合の中ですべてを出し切ってくれた。悔しさが残る部分はあるが、忘れられる日が来るだろう」と話しました。その上で、今大会を最後に日本代表のヘッドコーチを退任することについて「日本代表は前回のワールドカップから厳しい状況に向き合ってきたが前を向いて進み続けてこられたことは自分にとっても素晴らしい経験になった。あとは次のヘッドコーチに託したい」と話していました。

また試合後の会見で「よい試合はできたが、相手が経験のある選手たちで、結果が差を示している。フィジカル、精神面ともに準備できていた。いくつかの甘い瞬間やミスがあったが、最後まで頑張った選手たちを誇りに思う」と振り返りました。そのうえで、この4年間を振り替えり「この4年間は、コロナ禍でプレーできないこともあり、難しかったが、私は選手とコーチングチームを誇りに思っている」と話していました。

【姫野和樹「日本はまだ強くなれる」】
「チームのみんなをまずは誇りに思う。ここに来るまでたくさんの努力をしてきましたし、きょうも最高の努力をしてくれた仲間に感謝したいです。結果が出なくて残念ですけど、ここまで選手が頑張れたのはファンの皆さんのおかげだと思います。今回エベレストの頂上に桜を咲かすことは出来ませんでしたが、自分たちのレガシー、文化であったり、自分たちの目標、夢ってものは次に受け継がれていくと思います。まだまだ日本のラグビーは強くなれると信じています」

また試合後の会見では「後半の途中までは勝つところまでいっていたが、そこからトライを与えて相手のエリアにいくことを忘れがちになってしまった。勝てるゲームプランを持っていたが、アルゼンチンが僕たちより上回ったというのがシンプルなところです」と振り返りました。
試合後の円陣で選手たちに話したことについて問われると「選手もスタッフも犠牲を払ってここまできた。結果が出なくて残念だが、日本ラグビーは、まだまだ強くなれる、ワールドカップで優勝するという目標は続いていく。胸を張って帰ろうと伝えました」と話していました。

【リーチ マイケル「世界の壁は大きい」】
「世界の壁はすごい大きいと感じました。十分戦えましたが、自分たちのほうが弱かったというのは事実です。(試合終了後、姫野選手と)これで終わりではないと話しました。今回の大会では強豪相手に負けてしまいましたが、たくさんの選手が世界の壁とぶつかって、この経験をどうつなげていくかだと思います。日本のファンには感謝しかないです。ここまでの道のりはコロナや手術もあり、自分の調子も上がったり下がったりもありましたが、この舞台にたどりついて80分プレーできたことは、いろんな方の支えに本当に感謝しています」

【松田力也「勝てなくて悔しい」】
「勝てるところまで来たと思うし、勝てなくて悔しさしかないし、たくさんの応援があって、勝って恩返ししたかったけど、申し訳なく思う。プライドを持ってやってきて、ここまで良い準備をして、最後勝てるところまで来たが、勝てなくて悔しい。2019年のベスト8以上に行くことを掲げて4年間やってきたが、まだまだいけると思うし、次の4年後に向けて良い準備をしてこの壁を越えるためにやり続けたい」

【齋藤直人「4年後を目指したい」】
「アルゼンチンはすごい激しかったが、あの強度の中で自分の強みを出せないと世界では通用しない」と話しました。後ろ向きでキックし、チャンスを演出した場面については「チームとして、トニー・ブラウンアシスタントコーチが考えたサインプレーです」と明かしました。次のワールドカップに向けて「僕、個人としても4年後を目指したいですし、今回の大会の経験を次の世代に伝えていくのは責任だと思うでの、その部分はしっかり担いたい」と意気込みました。

【レメキ ロマノ ラヴァ「将来の日本代表はもっと強くなる」】
「すごい苦しく、めっちゃ悲しいです。日本はチャンスがたくさんあったけど最後にとりきれなかった。相手はチャンスが全部トライにつながってそれが痛かった。ただ日本はもう普通にティア1の国だと思う。どんなチームでも日本と戦うときはベストメンバーで来るし、きょうの結果で将来の日本代表はもっと強くなると思う。代表のデビュー戦がアルゼンチン戦で最後の試合もアルゼンチン戦に。悲しいけど、また呼ばれて本当にうれしかった。リーグワンはまだまだやるけど、代表はたぶん引退します。いままで応援してくれた人たち、ありがとうございました」

【アマト・ファカタヴァ「チームに貢献できたかな」】
「初めてのワールドカップだったが、その場その場でチームのためにみんなのために何ができるかを考えて、自分のベストを尽くして、チームに貢献できたのかなと思う」

【堀江翔太「胸を張って日本に帰れる」】
「(4大会連続のワールドカップ出場について)考えると本当によくやってきたなと思います。前回の2019年から今大会にかけて、僕はいつ終わるかどうか分からない状態で後輩と接してきた。このギリギリまで自分が伝えることは、言葉もそうですけど、しっかり行動でも教えてきた。自分的には胸を張って日本に帰れるかなと思います。今後、選手たちにはチーム力もそうですけど、個人に目を向けて、何をしたら強くなるのか何をしたら世界との差を埋められるのかというのを常に自分に取り入れながらやって欲しい」

【松島幸太朗「パフォーマンス出した」】
「(この4年間は)コロナもあったが、フランスでの経験は僕の中ではすごく大きかったし、その経験をいかせるところはもっとあったと思うが、いかし切れなかった悔いが少しある。試合に出られなかった選手たちも、選ばれなかった選手たちもみんな頑張ってきたし、そういった思いをみんなでつないでワールドカップに来てパフォーマンスは出したと思うので、そういったところの悔いはない」

【山中亮平「勢いをつけられなかった」】
「チームメートがすごく疲れている中でフレッシュな僕が入ることでチームに勢いをつけたいなというところと、しっかりチームを引っ張っていけるように入ったが、10分プレーして勢いをつけられなかった。メンバーを1回外れて2か月間いろいろな経験が出来たし、こういう風に戻ってこられて試合のメンバーにも入って試合にも出られて、濃い2か月だったと思うし、もっともっと日本ラグビーは強くなると思うので自分もチャレンジしていきたい」

《アルゼンチン 選手・ヘッドコーチ談話》

【マイケル・チェイカヘッドコーチ】
「いくつかのトライを決めることができたのは、よかった。ディフェンスによくない点があったので、徐々に改善しなければならない。もちろんベスト8に入ったことはいいことだが、もっと先に進まないといけない。準決勝、そして決勝までいきたい」

【フリアン・モントーヤ主将】
「勝ててうれしい。最後まで頑張って戦ったが、日本はすごく強かった。プレッシャーもあったが、もっと点数をとれたはずだなので、反省するところ、改善点もある。これからもっとよくなるだろう」

【最優秀選手 マテオ・カレラス】
「みんなに感謝したい。私個人でもらった賞ではなくチームでもらった賞だと思う。準々決勝を目指して一生懸命練習してきたので、本当にここまでこれてうれしい。これからも勝ち続けたい」

◆一時は2点差 何度も食い下がるも…

今回のワールドカップをエベレストの登頂に例えてきた日本。その1次リーグ最終戦で粘りの戦いを見せましたが惜しくも勝利をつかむことはできませんでした。

日本は今回のワールドカップを標高8000メートル以上の高地「デスゾーン」に見立てて、極限状態の中で勝ち抜くイメージを持って戦ってきました。キャプテンの姫野和樹選手は今回の大一番を「死闘」だとして、フォワードの稲垣啓太選手は「相手を殺すか自分が死ぬかの2択だ」と表現しました。

しかし、この日の試合、日本はフィジカルの強いアルゼンチンに接点で押され、要所ではタックルミスから突破を許しトライを奪われました。日本らしい素早い攻撃で何度も食い下がりましたが、勝利することはできませんでした。

大会後に退任するジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが作ってきた日本代表はこれで解散となり、今後は現在選考が進んでいる次期ヘッドコーチに託されます。

◆アルゼンチン 課題のスクラム修正で日本に勝利

2大会連続の決勝トーナメント進出を目指した日本の前に立ちふさがったのは、世界屈指のフィジカルを誇るアルゼンチンのフォワード陣でした。

アルゼンチンは、今大会初戦のイングランド戦では、スクラムで劣勢になり、試合序盤に退場者を出して14人になった相手に敗れました。イングランド戦では、マイボールスクラムの成功が、イングランドの「8」に対し、アルゼンチンはわずかに「1」。チームはイングランド戦の後から、スクラムの立て直しに尽力してきました。

アンドレス・ボルドイコーチは、日本戦の前日の記者会見で「私たちは、スクラムの練習に時間を費やし、細部にわたってこだわってきた。スクラムも他の面でも成長してきた」と自信を見せていました。

迎えた日本戦。前半10分過ぎ、日本ボールのファーストスクラムでアルゼンチンは押し込まれていきなり崩されます。さらにスクラムで日本にプレッシャーを受けペナルティーをとられる場面もありました。

この試合のスクラムの成功が日本が「10」に対してアルゼンチンは「5」。成功率は日本が100%なのに対し、アルゼンチンは62.5%でしたが、ここ一番の場面でスクラムが力を発揮しました。

エミリアーノ・ボッフェーリ選手がトライ

日本にドロップゴールを決められ22対20と2点差に詰め寄られた直後の後半18分でした。敵陣の22メートルライン付近でのスクラムで日本を崩し、ここからボールをつないで最後は、ウイングのエミリアーノ・ボッフェーリ選手がトライを決めたのです。このあとのゴールも決まり、29対20と再びリードを広げ、試合を決定づけるものとなりました。

試合後、マイケル・チェイカヘッドコーチは、スクラムについて「正直なところ、日本はとても優れたスクラムの戦術をとってきた。しかし我々は、試合中に、それによく順応することができた。スクラムから2つのペナルティーを取られたことが不満だが、我々は、スクラムに手応えを感じているし、もっと良くしていきたい」と話しました。

勝負所のスクラムを制し、さらに接点でも圧倒するなど終始フィジカルの強さを示したアルゼンチンが、日本の決勝トーナメント進出を阻みました。

【ゲームスタッツ】

ボール支配率 日本48%アルゼンチン52%
▽攻撃
ラン     日本107 アルゼンチン112
パス     日本153 アルゼンチン142
モール成功数 日本2 アルゼンチン4
ラック成功数 日本73アルゼンチン95
▽セットプレー
スクラム成功
日本100%アルゼンチン62.5%
ラインアウト成功
日本88.9%アルゼンチン83.3%
▽ディフェンス
タックル   日本170アルゼンチン121
タックル成功 日本84%アルゼンチン72%

《試合経過 詳報》

==両チーム先発==

◆日本代表 メンバー◆

※前の試合から先発1人変更 WTBフィフィタが初先発※
【FW(フォワード)】
1.稲垣啓太(33)
2.堀江翔太(37)
3.具智元(29)
4.ジャック・コーネルセン(28)
5.アマト・ファカタヴァ(28)
6.リーチ マイケル(35)
7.ピーター・ラブスカフニ(34)
8.姫野和樹(29)※キャプテン※
【BK(バックス)】
9.齋藤直人(26)
10.松田力也(29)
11.シオサイア・フィフィタ(24)
12.中村亮土(32)
13.ディラン・ライリー(26)
14.松島幸太朗(30)
15.レメキ ロマノ ラヴァ(34)
【控えメンバー(8人)】
16.坂手淳史(30)17.クレイグ・ミラー(32)18.ヴァル アサエリ愛(34)19.ワーナー・ディアンズ(21)20.サウマキ アマナキ(26)21.福田健太(26)22.山中亮平(35)23.ジョネ・ナイカブラ(29)

ウイングにシオサイア・フィフィタ選手が今大会初めて入りました。また、スクラムハーフは齋藤直人選手が入り、けがからの復帰を目指していた流大選手は2試合連続でメンバー外となりました。このほか控えメンバーには、大会期間中に招集されたフルバックの山中亮平選手が初めて入っています。

◆アルゼンチン代表 メンバー◆

※前の試合から先発11人が変更※
【FW(フォワード)】
1.トーマス・ガジョ(24)
2.フリアン・モントーヤ(29)※キャプテン※
3.フランシスコ・ゴメス コデラ(38)
4.ギド・ペッティ パガディサバル(28)
5.トマス・ラバニニ(30)
6.パブロ・マテーラ(30)
7.マルコス・クレメル(26)
8.フアン マルティン・ゴンザレス(22)
【BK(バックス)】
9.ゴンサロ・ベルトラノウ(29)
10.サンティアゴ・カレラス(25)
11.マテオ・カレラス(23)
12.サンティアゴ・チョコバレス(24)
13.ルシオ・シンティ(23)
14.エミリアーノ・ボッフェーリ(28)
15.フアン クルス・マリア(27)
【控えメンバー(8人)】
16.アグスティン・クリービー(38)17.ジョエル・スクラビ(29)18.エドゥアルド・ベージョ(27)19.マティアス・アレマンノ(31)20.ペドロ・ルビオロ(20)21.ラウタロ・バザン べレス(27)22.ニコラス・サンチェス(34)23.マティアス・モロニ(32)

19:00すぎ ジョセフHC「わくわくしている」

インタビューに応じたジェイミー・ジョセフヘッドコーチは「この試合は前回大会以降で最も大きな試合となるが、選手たちは、今日の試合に向けて非常に自信を高めているしわくわくしている。これまでやってきたことを実戦して勝利を手にしたい」と意気込みを話しました。

==前半==

20:00 試合開始 アルゼンチンがキックオフ

日本の1次リーグの4戦目、アルゼンチンとの試合は日本時間午後8時にアルゼンチンのキックオフで始まりました。日本は、開始直前のコイントスでキャプテンの姫野選手が「エリア(攻める方向)」を選択しました。

★前半2分 《0-7》アルゼンチンが先制トライ ゴールも

アルゼンチンがラインアウトからモールで押し込み右に展開すると、センターのチョコバレス選手がトライを決めました。その後のキックも決まり、日本は7点のリードを許しました。

前半6分 アルゼンチンがスクラムで反則

前半6分、日本がこの試合注目の1つとされるスクラムで相手から「故意にスクラムを崩す」コラプシングの反則を取りました。

《豆知識》コラプシング

スクラムやモールを故意に崩す反則です。英語で「崩れ落ちる」ことを意味し、相手の勢いに押され不利になったチームが、圧力に耐えきれなくなって起こすことがよくあります。密集が崩れると選手に危険が及ぶため、重い反則として相手にペナルティーキックが与えられます。また、故意ではなく自然に崩れてしまった場合は反則にならず、スクラムの場合は組み直し、モールの場合は、そのままプレー継続となります。

前半10分 日本 齋藤のキックパスが成功

齋藤選手が相手に背を向けて後ろ向きにボールをキックしパスをすると、レメキ選手がキャッチし深くまで押し込みますが、その後反則となりトライとはなりませんでした。

★前半16分《7-7》日本が同点トライ ゴールも成功

日本は自陣から左に展開し、大外のファカタヴァ選手が自分で蹴って自分で持ち込み、この試合初のトライを決めました。その後のキックも松田選手が決め、日本は同点に追いつきました。

前半23分 日本 ラブスカフニがシンビン=一時退場

日本のラブスカフニ選手が危険なタックルをしてイエローカードが出て、10分間の一時退場となりました。また、退場かどうか審議するバンカーの対象にもなりました。

《豆知識》シンビンとバンカー

悪質で危険なプレーや反則を繰り返す選手に対して審判が10分間の一時退場を命じるルールです。英語で「罪」を意味する「sin」と「置き場」を意味する「bin」を組み合わせた造語でシンビンが適用された選手は、フィールド外のハーフライン付近でイスに座って10分経過するのをひたすら待ちます。

また、ファール・プレー・レビュー・オフィシャル、通称「バンカーシステム」と呼ばれる制度は、レフェリーがイエローカードを出したときに、このプレーに対してレッドカードにする必要があるかどうかの検証を行うものです。バンカーシステムを使用する際、レフェリーは両腕を頭の上で交差させる動きをします。その後「バンカー」の担当者が8分以内に映像などを確認した上で判定を伝えます。

前半24分 アルゼンチンのPGは失敗

日本の反則でアルゼンチンがペナルティゴールを選択しましたが、ボッフェーリ選手のキックは右にそれて失敗しました。

前半24分 アルゼンチンのマテーラが交代

アルゼンチンのフランカー、マテーラ選手が日本のタックルを受けたあと、プレーができなくなり、交代しました。

★前半28分《7-12》アルゼンチンがトライ ゴールは失敗

日本の松田選手がドロップゴールを狙うも、相手にブロックされ、アルゼンチンのカウンター攻撃でマテオ・カレラス選手がトライを決めました。その後のキックは外れました。

★前半35分《7‐15》アルゼンチンがPG成功

日本はラインアウトの失敗からオフサイドの反則を取られました。アルゼンチンはペナルティゴールを選択し、ボッフェーリ選手のキックが成功して3点を追加しました。このゴールの後、ラブスカフニ選手が試合に復帰しました。

★前半38分《14‐15》齋藤がトライ ゴールも成功

日本がスクラムから左に展開し、W杯初出場のフィフィタ選手が相手陣を突破すると最後にパスを受けた齋藤選手がトライを決めました。その後のキックを松田選手が決め、日本は1点差に迫りました。

【前半終了 両チームスタッツ】

ボール支配率 日本46% アルゼンチン54%
▽攻撃
ラン 日本46 アルゼンチン55
パス 日本67 アルゼンチン70
モール成功数 日本0 アルゼンチン2
ラック成功数 日本30 アルゼンチン50
▽セットプレー
スクラム成功 日本100%アルゼンチン66.7%
ラインアウト成功 日本80%アルゼンチン66.7%
▽ディフェンス
タックル 日本90アルゼンチン49
タックル成功 日本87%アルゼンチン75%

==後半==

後半開始 日本のキックオフ

後半が始まりました。後半は日本が太陽の光を正面から受ける側となります。

後半3分 日本が攻め込むも反則で得点奪えず

日本が連続攻撃で敵陣の深くまで攻め込みますが、ノットリリースザボールの反則を取られ、得点とはなりませんでした。

後半4分 日本選手交代 具→ヴァル

日本はプロップの具選手に代わってヴァル選手が入りました。後半開始直後、具選手は、膝を押さえてうずくまるようなしぐさをみせていました。

★後半6分 《14‐22》アルゼンチンがトライ ゴールも成功

アルゼンチンが連続攻撃を仕掛け、マテオ・カレラス選手がこの日2つめのトライを決めました。その後のキックも決まり、日本は8点をリードされました。

★後半12分《17‐22》日本 松田力也のPG成功で5点差

アルゼンチンが反則を犯すと、日本はショットを選択し、松田選手がペナルティーゴールを決めて5点差に迫りました。

★後半16分《20-22》日本 レメキがドロップゴール成功

日本はレメキ選手がドロップゴールを決め、2点差に詰め寄りました。

★後半18分《20-29》アルゼンチンが4トライ目 勝ち点1獲得

アルゼンチンは日本陣でのスクラムから右に展開し、最後は一番外にいたボッフェーリ選手が走りこんでトライ。ゴールも決まり9点差となりました。アルゼンチンはこの試合4つ目のトライとなり、この時点でボーナスポイントとして勝ち点1を獲得しました。

後半20分 日本 松島→ナイカブラ

日本はウイングの松島選手に代わってジョネ・ナイカブラ選手が入りました。

★後半25分《27-29》日本 交代出場のナイカブラがトライ

日本は敵陣深くでタップキックを選択し、右に展開すると、ナイカブラ選手がトライを決めました。難しい位置からのキックを松田選手が決め、日本は2点差に迫りました。

★後半28分《27-36》アルゼンチンがトライとゴール

日本は相手に攻め込まれ、アルゼンチンのマテオ・カレラス選手が3つめのトライを決めました。その後のキックも決まり、9点差となりました。

後半30分 追加招集の山中が交代出場

日本は中村選手に代わって、今大会で追加招集された山中選手が入りました。また、ラブスカフニ選手に代わってサウマキ選手が入りました。

★後半35分《27-39》アルゼンチンがPG成功 12点差に

日本の反則からアルゼンチンはペナルティゴールを選択しました。サンチェス選手のキックが決まり12点差となりました。

試合終了 日本 27-39 アルゼンチン

日本はアルゼンチンに27対39で敗れました。日本の1次リーグの成績は2勝2敗でプール3位となり、2大会連続の決勝トーナメント進出はなりませんでした。

この試合の最優秀選手にあたる、プレーヤー・オブ・ザ・マッチは3トライをあげた左ウイングのマテオ・カレラス選手でした。