【詳しく】夏の甲子園 組み合わせ決定 仙台育英が初日に登場

今月6日に甲子園球場で開幕する夏の全国高校野球の組み合わせ抽せんが行われ、去年、東北勢として初優勝を果たし、大会連覇を目指す宮城の仙台育英高校は大会1日目に埼玉の浦和学院と対戦することになりました。一方、沖縄尚学高校は台風6号の影響で選手たちの多くが大会に向けて移動する見通しがたっていないことから6日目に初戦が組まれました。

記事後半では、すべての組み合わせを紹介しています。トーナメント表もあります。

《組み合わせ抽せん 概要》

組み合わせ抽せんは、3日午後2時から大阪 北区の「フェスティバルホール」で行われ、49の代表校の選手たちが集まりました。

このうち沖縄尚学は台風6号の影響でほとんどの選手の移動が間に合わず、キャプテンだけの参加となり、各チームのキャプテンが順番にくじをひいて、初戦の組み合わせが決まりました。

▽去年、東北勢として初優勝を果たし、大会連覇を目指す宮城の仙台育英は1日目の第3試合で埼玉の浦和学院と対戦することになりました。

台風の影響 沖縄尚学の初戦考慮 チームは1日遅れで出発

▽沖縄尚学は調整の期間などを踏まえ、5日目以降に初戦を組む措置がとられ、6日目の第1試合で三重のいなべ総合学園と対戦することになりました。

沖縄尚学のキャプテン、佐野春斗選手は「いなべ総合学園はすごくいいチームと聞いているので対戦がすごく楽しみです。一戦一戦、今までやってきたことを出し切って1つでも多く勝ちたいです」と意気込んでいました。

台風の影響で沖縄尚学は、組み合わせ抽せん会にベンチ入りのメンバー全員で参加する予定でしたが、先に現地入りしていた比嘉公也監督や佐野春斗キャプテンなど一部のメンバーのみでの参加となりました。残りのメンバーは、3日の夕方の便で予定より1日遅れて甲子園へと出発しました。

春夏通じ初出場 6校の初戦は?

今大会には6校が春夏通じて初出場を果たしています。
▽東東京の共栄学園が1日目の第2試合で福島の聖光学院と
▽高知中央が2日目の第1試合で今大会、最も久しぶりとなる21年ぶり6回目出場の愛媛の川之江と対戦
▽佐賀の鳥栖工業が4日目の第1試合で富山商業と
▽新潟の東京学館新潟が4日目の第3試合で市立和歌山と
▽静岡の浜松開誠館が5日目の第1試合で東海大熊本星翔と
▽宮崎学園が6日目の第4試合で栃木の文星芸大付属と、
それぞれ対戦することになりました。

選手宣誓は高知中央 西岡悠慎 主将

選手宣誓は立候補したキャプテンのくじ引きの結果、高知中央のキャプテン、西岡悠慎選手が務めることになりました。

高知中央 西岡悠慎 主将

春夏通じて初出場の高知中央のキャプテン、西岡悠慎選手は「どんな状況でも自分たちの力を出せるのがチームの強みです。とにかく勝つことしか考えていないので自信を持って頑張りたいです」と意気込んでいました。また、西岡選手は選手宣誓を務めることになり「びっくりです。どんなことを宣誓するか、宿舎に帰って考えたいです」と話していました。

夏の全国高校野球は今月6日から休養日も含めて、17日間の日程で行われます。

《組み合わせ すべて紹介》

【1日目】

~開会式~
▽第1試合 土浦日大高(茨城・5年ぶり5回目)×上田西(長野・8年ぶり3回目)
▽第2試合 共栄学園(東東京・春夏通じて初)×聖光学院(福島・2年連続18回目)
▽第3試合 浦和学院(埼玉・2年ぶり15回目)×仙台育英(宮城・2年連続30回目 春夏連続)

第3試合は去年、東北勢として初優勝を果たし、大会連覇を目指す宮城の仙台育英が浦和学院と対戦します。

仙台育英 山田脩也 主将「目標は日本一だが 一戦必勝を」

仙台育英のキャプテン、山田脩也選手は「春のセンバツからバッティングを強化してきたし、投手陣も順調にきているので投打で相手を圧倒できるようにやっていきたいです。目標は日本一だが、一戦必勝を忘れずに全力を尽くして戦っていきたいです」と意気込んでいました。

共栄学園 横田優生 主将「最後まで諦めないことを甲子園でも」

春夏通じて初出場の東東京の共栄学園のキャプテン、横田優生選手は「聖光学院は伝統のあるすばらしい学校なので試合ができることを誇りに思います。最後まで諦めないことを甲子園でも貫き通したいです」と意気込んでいました。

【2日目】

▽第1試合 川之江(愛媛・21年ぶり6回目)×高知中央(高知・春夏通じて初出場)
▽第2試合 履正社(大阪・4年ぶり5回目 春夏連続)×鳥取商(鳥取・2年連続4回目)
▽第3試合 英明(香川・12年ぶり3回目 春夏連続)×智弁学園(奈良・2年ぶり21回目)
▽第4試合 愛工大名電(愛知・3年連続15回目)×徳島商(徳島・12年ぶり24回目)

第1試合は四国勢同士の対戦。今大会の代表校の中で最も久しぶりとなる21年ぶり6回目出場の愛媛の川之江と、春夏通じて初出場の高知中央の顔合わせとなりました。また第2試合は優勝した2019年以来4年ぶり出場の大阪の履正社が鳥取商業と対戦します。

川之江 鈴木愛矢 主将「まずは初戦突破を目指して」

21年ぶりの出場となる愛媛の川之江のキャプテン、鈴木愛矢選手は「最後まで諦めずに全員で戦えるのが自分たちの強みです。甲子園で校歌を歌うことを目標にやってきたので、まずは初戦突破を目指して頑張りたいです」と意気込んでいました。

【3日目】

▽第1試合 花巻東(岩手・4年ぶり11回目)×宇部鴻城(山口・4年ぶり3回目)
▽第2試合 前橋商(群馬・13年ぶり6回目)×クラーク国際(北北海道・7年ぶり2回目 春夏連続)
▽第3試合 日大山形(山形・2年ぶり19回目)×おかやま山陽(岡山・6年ぶり2回目)
▽第4試合 大垣日大高(岐阜・5年ぶり6回目 春夏連続)×近江(滋賀・5大会連続17回目)

第1試合は大リーグで活躍する大谷翔平選手の母校で岩手の花巻東が山口の宇部鴻城と対戦します。第4試合は岐阜の大垣日大と新型コロナウイルスの影響で中止になった2020年の大会を挟んで5大会連続1出場の滋賀の近江の対戦です。

【4日目】

▽第1試合 鳥栖工(佐賀・春夏通じて初)×富山商(富山・9年ぶり17回目)
▽第2試合 日大三(西東京・2年連続19回目)×社(兵庫・2年連続2回目 春夏連続)
▽第3試合 市和歌山(和歌山・7年ぶり6回目)×東京学館新潟(新潟・春夏通じて初)
▽第4試合 立命館宇治(京都・4年ぶり4回目)×神村学園(鹿児島・4年ぶり6回目)

第2試合は、過去2回の優勝経験がある西東京の日大三高が兵庫の社と対戦します。

鳥栖工 高陽 章 主将「初出場だからと気負うことなく」

春夏通じて初出場の佐賀の鳥栖工業のキャプテン、高陽 章選手は「『やってやる』という気持ちしかないです。初出場だからと気負うことなく目の前の一戦を大事にしてピッチャー陣から攻撃に流れを作る自分たちの野球をしたいです」と意気込みを話しました。

東京学館新潟 八幡康生 主将「初戦を勝ちきれるように」

春夏通じて初出場の新潟の東京学館新潟のキャプテン、八幡康生選手は「市立和歌山は甲子園に出場したこともありますし、自分たちより力は上だと思いますが、相手よりも自分たちに集中して野球をやるのが大事だと思います。一つ一つ勝っていくことを意識して、初戦を勝ちきれるようにしたいです」と意気込みを話していました。

【5日目】

▽第1試合 東海大熊本星翔(熊本・5年ぶり3回目)×浜松開誠館(静岡・春夏通じて初)
▽第2試合 明豊(大分・3年連続9回目)×北海(南北海道・2年ぶり40回目)

~2回戦~
▽第3試合 創成館(長崎・5年ぶり3回目)×星稜(石川・2年連続22回目)

第2試合は大分の明豊と、全国最多40回目の南北海道の北海が対戦します。第3試合からは2回戦に入ります。

浜松開誠館 吉松礼翔 主将「対戦相手が決まり気合いが入る」

春夏通じて初出場の静岡の浜松開誠館のキャプテン、吉松礼翔選手は「対戦相手が決まって気合いが入りました。静岡代表の自覚を持ってプレーし、まずは初勝利を目指して頑張りたいです」と意気込んでいました。

【6日目】

▽第1試合 いなべ総合学園(三重・7年ぶり3回目)×沖縄尚学(沖縄・2年ぶり10回目 春夏連続)
▽第2試合 立正大淞南(島根・11年ぶり3回目)×広陵(広島・5年ぶり24回目 春夏連続)
▽第3試合 慶応(神奈川・5年ぶり19回目 春夏連続)×北陸(福井・7年ぶり4回目 春夏連続)
▽第4試合 文星芸大付(栃木・16年ぶり11回目)×宮崎学園(宮崎・春夏通じて初)

第2試合は島根の立正大淞南と広島の広陵の中国勢どうしの対戦となりました。第3試合はともに春夏連続出場、神奈川の慶応と福井の北陸の対戦です。

宮崎学園 田口周 主将「笑顔でプレーして初勝利を」

春夏通じて初出場の宮崎学園のキャプテン、田口周選手は「初出場で右も左も分からないが、甲子園で試合ができることにワクワクしていて、全力で楽しみたいです。県民の皆さんの声援を力に全員、笑顔でプレーして初勝利をつかみたいです」と意気込んでいました。

【7日目】

▽第1試合 明桜(秋田・2年ぶり11回目)×八戸学院光星(青森・2年連続12回目)
▽第2試合 専大松戸(千葉・2年ぶり3回目 春夏連続)×東海大甲府(山梨・8年ぶり14回目)
▽第3試合 九州国際大付(福岡・2年連続9回目)×土浦日大高(茨城)と上田西(長野)の勝者

第3試合には福岡の九州国際大付属が49の代表校の最後に登場し、土浦日大と上田西の勝者と対戦します。

【トーナメント表】

《組み合わせ抽せん 流れは》

組み合わせ抽せんは、3日午後2時から大阪・北区の「フェスティバルホール」で行われます。

去年までは午後4時から行われていましたが、日程に余裕を持たせるため、ことしは2時間早められました。

抽せんでは、まず、2校出場する北海道と東京のチームが初戦であたらないようにしたうえで、各チームのキャプテンなどが事前に決められた順にくじを引いていきます。一方、沖縄代表の沖縄尚学高校については5日目以降に初戦を組む措置をとることを決めました。

そして、午後2時半ごろには3回戦までの組み合わせが決まる見通しです。

準々決勝の組み合わせは、3回戦に勝ったチームのキャプテンが試合直後にくじを引いて決まります。

また、選手宣誓は、希望したキャプテンがくじをひいて決めることになっています。