3. 座長の決定、座長代行の指名
 

進行(事務局)

 

 NHKからご了解いただきたい件があります。皆さまから今後いろいろなご質問等がNHKにあろうかと思いますので、その際、お答えするということで、会長をはじめNHKの役員がこの場に出席したいと思います。まずその点についてご了解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 続きまして座長の選出に移りたいと思います。委員の皆さまに事前のヒアリングをしましたところ、ほとんどの委員の方から座長は互選でよろしいというご意見を伺っていますので、この場で座長を互選で選んでいただきまして、選ばれた座長には座長代行を指名していただきたいと思います。それでは委員の皆様から座長のご推薦をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

 

山内豊彦委員 

 

 情報通信分野の権威、第一人者であられる辻井先生に座長をお願いできないかと思い、ご推薦申し上げます。

 

進行(事務局) 

 

 ご異議ございませんか。よろしいですか。異議なしということで、辻井先生に進行をお任せします。辻井先生のご挨拶をお願いいたします。

 

辻井座長 

 

 情報セキュリティ大学院大学の辻井と申します。あいうえお順で並んでいまして、どうもたまたまですが最初からこういう高い席に座っていまして大変恐縮しています。大変僭越ですし、荷が重いのですが、ご指名ですので引き受けさせていただきます。

 非常に個性豊かな放送文化あるいは放送政策に対してご見識のある皆様方が各分野からお集まり頂いています。女性も4人おられます。一番若い家本さんは 23 歳と伺っております。文字通り老若男女、力を合わせていい意見を出し合っていければと思っております。

 会長からございましたように、現在、放送というのはデジタル化という潮流の中で、各国とも歴史的な転換期にあります。デジタル化のメリットは、普通は三つ挙げられます。一つはいうまでもなく高品質、きれいな絵ができるという画質の高度化。もう一つがチャンネルがたくさん取れるというモアチャンネル。一番大きいのはやはりインターネットやコンピューターとの親和性、相乗効果、そういったことによってサイバー世界が拡大するという3つが挙げられます。

 さらにもう一つ、国民の皆様にもっと知っていただいたほうがいいと思いますのは、放送のデジタル化によって、放送を圧縮できることで、約 100 メガヘルツという非常に広い周波数帯域が生まれます。ビヨンド3G(次世代携帯電話)とかワイマックス(無線LAN)とかいろいろ言われていますが、無線空間、電波空間の拡大に、相当の市場価値を持った電波の帯域を空けることができるということがあります。

 少し古い話で、放送とは直接関係なくて恐縮ですが、今から約 40 年前、昭和 43 年ですが、時の郵政省が、今でいう携帯電話、当時、自動車電話ですが、これに 25 メガヘルツの帯域を割り当てることが決まりまして、当時の電電公社通信研究所がソロバンをはじきまして、これは1兆円産業になるということで研究開発を始めて、 10 年間で自動車電話のネットワークを作り上げた経緯があります。

 今 100 メガヘルツ、デジタル化によって空くということは、何十兆円の効果があるかわかりませんが、そうした大きな経済効果も見込まれると思います。

 そういう非常に市場価値の高い電波を使っているのが放送であり、そういったことで公共性意識は非常に大事だと思いますが、特にNHKは高い公共性意識を持って電波を出しておられると思いますが、今後、なお一層国民に愛され、また信頼される、そういった方向をなんとかうまく助言できるよう議論を深めればいいのではないかと思っていますので、皆様方よろしくお願い申し上げます。
  

 

司会(事務局)

 

 辻井先生、座長の代行の指名をお願いします。

 

辻井座長

 

 今日まだお見えになっておられませんが、長谷部先生にお願いしたいと思っております。長谷部先生は、私もいくつか論文を読ませていただいていますが、もともとは憲法の先生と伺っています。法制度の専門家でして、特にイギリスのBBC放送について、大変詳しい論文も書いておられます。こういった議論を深めるには、私としても大変頼りになるということで、長谷部委員に座長代行をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

 
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