ロボットでおもてなし?
人手不足を補うロボットの開発が進む中、ホテルでの接客に特化した「おもてなしロボット」が登場しました。どんなことが期待されているのでしょうか。
ロボットって、工場で人間の代わりに働くイメージがありますが、最近はホテルや飲食店など、サービス業でも活用されているようですね。
東急不動産が運営するビジネスホテルに登場したロボットは、客に声を掛ける「おもてなし」を目的にしているんだって。センサーで人を検知すると、「きょうの洋服、かわいいですね」とか「ごゆっくりご滞在ください」と声をかけるほか、周辺の飲食店を紹介したり、最寄り駅までの行き方を案内したりするの。
こうしたサービス業のロボットが最近増えていて、大手旅行会社のエイチ・アイ・エスは、ロボットが接客を行う「変なホテル」を各地で展開しているし、ソフトバンクグループはヒト型の「ペッパー」をカフェや病院の受付、それに銀行の窓口なんかでも活用させているわね。
NEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構の市場予測では、2035年には9.7兆円のロボット市場のうち、半分以上をサービス分野が占めるようになると予測しているの。
サービス業でロボットの活用が増えるのは、やっぱり人手不足への対応が理由なんですか。
もちろんそうなんだけど、それだけが狙いじゃないの。いま、画像認識の技術がすごいスピードで進化しているでしょ。ロボットが人間と同じように、顔や声で相手が誰かを識別できる技術ができつつあるわけね。そうなると、客の性別や年齢、常連客なのかどうかなどを識別し、相手に合わせたサービスを提供することができるようになる。
さらには、どんな人が何人くらい、どんな内容のことを話しかけてきたとか、そういう膨大なデータを蓄積することができるうえ、その人のしこうに合った広告を提供できるようになるかもしれないの。
人間の代わりにおもてなしをするだけでなく、情報収集や広告媒体として活用できるというわけですね。
日本は、産業や医療の分野では、すでに世界シェアの半分以上を占めるロボット大国と言われているけど、“おもてなしロボット”という新しい市場を生み出すことができるのか、注目ね。
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