スノーボードは私の人生だ

ショーン・ホワイト

スノーボード

スノーボード界のスーパースター、アメリカのショーン・ホワイト。
突然の引退表明は北京オリンピックの開会式翌日だった。

「これが最後の競技になる。だからとても特別だ」

北京が5回目のオリンピックとなったホワイト。
初出場だった2006年のトリノ大会で金メダルを獲得し、続くバンクーバー大会も制した。2014年ソチ大会は4位だったが2018年ピョンチャン大会は最後の3回目の滑走で日本の平野歩夢を逆転。
3個目の金メダルを獲得した。

群を抜く高さのエアに、縦に2回転、横に3回転半する「ダブルマックツイスト1260」をはじめとした大技を次々と繰り出す圧倒的なパフォーマンス。大舞台で力を発揮する勝負強さも兼ね備え、長年世界の頂点に君臨し続けてきた。

35歳のホワイトが引退の理由にあげたのは、手術した膝の状態が思わしくないことや腰の故障だった。

「できるだけ楽しんでキャリアの最後を力強く締めくくりたい」

予選4位で進んだ決勝。
ホワイト選手は2回目に大技を着実に決めて4位に浮上する。
選手としてのラストランとなる3回目。
逆転を狙い果敢に攻めたが、途中で転倒。逆転はならなかった。

会場からはホワイトに惜しみない拍手が送られた。
そして笑顔を見せていたホワイトの目には、涙が浮かんでいた。

「プレッシャーか、疲れか、緊張のせいか、足の調子がずっとよくなかったが、自分の滑りは誇りに思っています。そして、応援してくれるファンのために、ここにいることも誇りに思います。スノーボードは私の人生だ」

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