パリパラリンピック競技ガイド

視覚障がいがある選手を対象にした、オリンピックにはない競技。男子は1976年大会、女子は1984年大会から実施され、2012年ロンドン大会では日本の女子が団体競技で初めて金メダルを獲得した。3人でチームを組み対戦。バレーボールと同じ18m×9mのコートで相手ゴールを狙って鈴の入ったボールを交互に転がして得点を競う。全盲から弱視の選手まで出場できるが、条件をそろえるため全員が目隠しのアイシェードを着用する。攻撃側はコースを狙った投球のほか、スピードボールやバウンドボールを駆使して守備の隙間を突く。守備側は音を頼りに3人が連係して全身を伸ばして横に倒れボールを止める。ゴールを狙う投球の正確さとパワー、守備の連係が鍵を握る。投球する位置を相手に悟られないようにするフェイントも駆使する。攻撃では同じ選手が続けて3回投げてはいけない、投球は中央のランディングエリア内までにワンバウンドさせなければならない、などの制約がある。男子選手が投げるボールのスピードは時速60～70㎞にも達する。音を頼りにプレーするため競技中の場内は静寂に包まれる。試合は12分ハーフで、予選リーグに続いて決勝トーナメントを実施。銅メダルを決める3位決定戦を含めて順位決定戦が行われる。パリ大会の出場枠は男女それぞれ10チームから8チームに減ったが、日本は男女とも出場を決めている。