パリパラリンピック競技ガイド

1996年アトランタ大会から正式競技。オリンピックと違って障害馬術や総合馬術はなく、馬場馬術のみが行われる。常歩（なみあし）、速歩（はやあし）、駈歩（かけあし）の3つの歩き方を基本に、さまざまなステップを踏んだり図形を描いたりする。男女の別はない。運動機能障がいと視覚障がいの選手が出場し、障がいの内容や程度に応じてグレードと呼ばれる5つのクラスに分かれてメダルを争う。種目には規定演技で競う個人と、1チーム3人の規定演技での平均得点率で争う団体がある。パラリンピックの中で唯一採点によって順位が決まる競技で、5人の審判がステップの正確性や人馬の一体感などを採点。10点満点で5人が採点し、合計点を満点で割った得点率で順位を決める。グレードごとに個人8位までの人馬が自由演技を行う個人フリースタイルに出場できる。手綱を握ることのできない選手は口でくわえたり足の指で握ったりする選手もいる。また全盲の選手は自分の場所を教えてくれる「コーラー」の合図を頼りに演技、記憶障がいのある選手には「コマンダー」が経路を指示できる。