パリオリンピック競技ガイド

1900年の第2回パリ大会から実施。1896年の第1回アテネ大会で行われる予定だったが悪天候のため中止に。1996年アトランタ大会まではヨットの呼称が使用され、2000年シドニー大会からセーリングが競技名になった。帆が風を受けて生じる揚力を利用して海上を走る速さと技術を競う。全艇が一斉にスタートし、先行するための位置取りでしのぎを削る。マークと呼ばれる海上のブイを決められた回数と順番で回りながらフィニッシュラインまでの着順を争う。波の高さや潮の流れ、風向きなど刻々と変わる気象条件を読む力と戦術判断が勝負を分ける。種目によって10レースないし12レースの結果で、総合成績上位の10艇がメダルレースと呼ばれる最終レースに臨む。各レースの順位によって1位が1点、2位が2点と得点が与えられ、合計点が少ないほど順位が上。メダルレースは得点が2倍になり、最終順位は最も成績の悪いレースの得点を除いて、総合得点で決まる。優先権を持つ艇への航路妨害やマークへの接触などの違反行為にはペナルティが科せられる。パリ大会では種目の変更で男子と女子の種目が同じ4つになり、混合は1つ増えて2種目が行われる。東京大会で実施された男子だけのフィン級がなくなり、男女別だった470級は混合へ変更。風をはらませたカイト(凧)に引っ張られるように水上を進むカイトボードを使った男女の種目が新たに採用された。