パリオリンピック競技ガイド

近代オリンピックを提唱したフランスのクーベルタン男爵が古代オリンピックで行われた五種競技のペンタスロンにならって考案した。フェンシング、水泳、馬術、射撃、ランニングの異質な5つの競技に挑戦するため、「キング・オブ・スポーツ」とも言われる。1912年の第5回ストックホルム大会から男子が正式競技。女子は2000年シドニー大会から加わった。現在は射撃とランニングを統合したレーザーランが行われる。 かつては5つの競技が1日ごとに行われていたが、1996年アトランタ大会から1日のうちにわずかなインターバルを挟んで全種目を行う方法が導入され、前回東京大会まで実施された。パリ大会では準決勝ラウンドと決勝ラウンドを設定して2日とも各種目を争う。フェンシングは相手の全身に対して突きを繰り出す「エペ」で行い1本勝負。水泳は200m自由形のタイム。馬術は貸与された馬を操りさまざまな障害物を越える「障害飛越」。レーザーランは3200mを走る中で4回のレーザーピストルを使った射撃を行う。それまでの獲得ポイントの高い順に時間差でスタートするため、レーザーランでフィニッシュした着順がそのまま最終順位になる。国際近代五種連合は2028年ロサンゼルス大会から馬術を除外し、代わりに障害物レースの採用を決定。近代五種で馬術が行われる最後のオリンピックになる。