インドネシア ジョコ・ウィドド大統領(Joko Widodo)

G7 広島サミットに参加するインドネシアのジョコ大統領の詳しい情報です。年齢は、2023年5月19日時点のものです。

ユン大統領
役職 大統領
生年月日 1961年6月21日
年齢 61歳
出身

インドネシア中部ジャワ州

略歴
  • 2005年 中部ジャワ州スラカルタ市長に就任
  • 2012年 ジャカルタ首都特別州知事に就任
  • 2014年 インドネシア大統領に就任
  • 2019年 大統領に再選(2期目)

実業家から大統領に

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領はインドネシアの中部ジャワ州出身の61歳。父親は木材を売って生計を立てていたため家庭は決して裕福ではなく、小学生のときから父親の手伝いをしてみずからの学費や生活費の足しにしていました。インドネシアの名門・ガジャマダ大学で林業を学び、1988年に故郷の中部ジャワ州スラカルタに戻ったあとは家具会社を設立し、海外輸出にまでビジネスを拡大させました。

【国内製造業の発展に尽力】

2014年に大統領に就任してからは「庶民派」として親しまれる一方、実業家としての経歴を生かして経済発展の強化やインフラ開発を推し進めてきました。特に、インドネシアが持つ豊富な鉱物資源を生かした国内の製造業の発展に力を入れています。このうち、インドネシアが世界最大の生産量を誇り、EV=電気自動車の電池の素材に欠かせないニッケルについては、加工していない鉱石の輸出を禁止し、国内で加工産業を発展させることで電池やEVの世界的な生産の拠点化を目指しています。また首都ジャカルタがあるジャワ島に人口や経済活動が集中する中、地域間の経済格差を是正するなどの目的でカリマンタン島への首都移転を表明し、施設の建設を進めています。

【バランス外交を展開】

外交政策では「自由外交」を掲げ、▽ウクライナ侵攻をめぐって対立する欧米各国とロシアや、▽東南アジアへの影響力を強めようと対立するアメリカと中国といった国々の双方と関係を維持しながら国益を最大化するバランス外交を展開しています。インドネシアは「グローバル・サウス」と呼ばれる新興国のひとつで、東南アジア唯一のG20=主要20か国のメンバーです。去年初めて議長国を務めたG20サミットではウクライナ侵攻をめぐって採択が困難と指摘されてきた首脳宣言をまとめ上げるなど存在感を示しました。

G20サミットで議長を務めるジョコ大統領(2022年11月)

ことしはASEAN=東南アジア諸国連合の議長国を務めており、岸田総理大臣からG7広島サミットに招待されています。インドネシアでは2024年2月に大統領選挙が予定されていますが、憲法で大統領の任期は2期10年までと定められていることから、ジョコ大統領は来年10月で任期満了となります。