NEW2023年11月29日

これからどうなる?野菜の価格

鍋料理がよりいっそうおいしい季節になってきました。夏の猛暑などの影響で、多くの野菜が一時高値となっていましたが、現在の価格と今後の見通しはどうなっているのでしょうか。農林水産省の取材を担当している永田真澄記者、教えて!

少し前までスーパーの野菜の価格がすごく高く感じたのですが。

そうですよね。ことしは、夏の猛暑や水不足などの影響で、多くの野菜が夏以降、一時、平年の価格を大きく上回る状況になりました。

農林水産省が公表している、東京都中央卸売市場に出荷される主な野菜の卸売価格の推移を見てみましょう。

こちらは、にんじんの卸売価格の推移です。9月には一時、平年の2倍近くにまで価格が上昇しました。夏以降、もっとも価格が高かった時を見ると、トマトは3倍近く、はくさいは2倍近く、平年の値を上回りました。

永田記者
永田記者

どうりで高く感じたわけですね。最近の状況はどうですか?

農林水産省によりますと、11月27日の時点で、トマトは20%あまり、だいこんは10%あまり平年を上回っているものの、一時期よりも大きく値下がりしています。

一方、はくさいについては、平年の価格を20%近く下回っています。

永田記者
永田記者

夏場の猛暑などの影響は、だいぶ解消されたと言えそうですね。

そうですね。ただ、一部の野菜にはまだ影響は残っています。

例えばねぎは30%以上、平年を上回っています。

なかでもたまねぎは、平年を90%近く上回る水準となっています。

たまねぎの主な産地は北海道ですが、8月と9月の暑さで収穫量が減ったことが、影響しているということです。

取材にうかがったスーパーでは、お客さんが商品を手に取りやすいよう1袋に入れる個数を減らしたり、価格の安い中国産を仕入れるなどして、対応しているということでした。

永田記者
永田記者

今後の価格の見通しはどうなりそうですか。

多くの野菜は平年並みの水準となりそうです。

農林水産省は29日、12月の野菜の卸売価格の見通しを発表しました。

にんじん、ねぎ、レタスなどは平年を上回る一方、それ以外の野菜については、平年並みの水準で推移する見通しです。

なお、はくさいは、月の前半は、平年よりも低い水準で推移する見通しだとしています。

クリスマスや年末年始など、これから家族や友人と食事をする機会も増えると思います。旬を迎えた野菜など楽しく味わいたいですね。

永田記者
永田記者