NEW2023年01月11日

去年1番売れた車は?EVは?

去年1年間に国内で販売された新車の車種ごとの台数が発表されました。1位の栄冠を手にしたのは、あの軽自動車!ランキング上位に入ったのは?相次ぐ新車投入で話題になったEV=電気自動車の売れ行きは?自動車業界担当の榎嶋愛理記者、教えて!

売れた車はどんな顔ぶれですか?

10位までのランキングはこちらです。

1位となったのはホンダの「N-BOX」です。前年はトヨタ自動車の「ヤリス」に1位の座を奪われましたが、2年ぶりに軽自動車がトップに返り咲きました。

榎嶋記者
榎嶋記者

相変わらず販売好調ですね。

実は私の祖父も「NーBOX」に乗っています!軽自動車にもかかわらず、広々とした車内空間があることや、自動ブレーキなど先進的な安全運転支援システムが搭載されていることが幅広い顧客に支持されているようです。

前年は2位でしたが、それまでは4年連続で1位を獲得していたので、安定して売れています。

トップ10にランクインしたほかの車種も、燃費の良さや維持費の安さから軽自動車やコンパクトカーが多くなっていて、こうした傾向はこの10年ほど変わっていません。

榎嶋記者
榎嶋記者

去年はEV=電気自動車の話題もよく耳にしたけど、結局売れたのですか?

EVの販売台数は5万8000台余り(商用車を除く)と、前年と比べて2.7倍の大幅な増加でした。

伸びた要因の1つが日産自動車と三菱自動車工業が共同で開発した軽自動車サイズのEV「サクラ」と「eKクロスEV」です。

EVはバッテリーのコストがかかるため、ガソリン車と比べて割高なことが普及の壁の1つとなっています。そこで開発にあたっては、軽自動車に乗っているユーザーのおよそ8割が1日当たりの走行距離が50キロ未満であることに着目し、バッテリーの搭載量を減らして、1回の充電で走れる距離を短くすることでコストを抑えました。

グレードによっては国の補助金を使うことで、価格が200万円を切る“手の届きやすいEV”としてユーザーに受け入れられました。

榎嶋記者
榎嶋記者

へえ、そうなんですね!

さらに去年はドイツのメルセデス・ベンツなど海外メーカー各社がEV需要を見込んで新モデルを相次いで投入したことも販売が伸びた背景にあります。

海外メーカーは合わせて1万4000台余りのEVを販売しました。この結果、軽自動車を含めて、国内で販売された乗用車のうちEVの割合は1.7%と初めて1%を超えたんです。

榎嶋記者
榎嶋記者

1%って少ないような。EVって本当に普及するのでしょうか?

EVの販売台数は増えているものの、まだ少ないですよね。

よく言われているように、充電スタンドの不足やガソリン車と比べた価格の高さ、それにメンテナンスなどの課題があり、普及はそう簡単ではなさそうです。

ただ、脱炭素への関心の高まりで注目されているのは間違いなく、海外メーカーはより一層EV化へのギアを上げてきています。今月にはEVの販売で世界有数の中国メーカー、BYDが日本市場に乗用車のEVを投入します。

海外市場と比べると、普及の遅れが指摘される日本ですが、各社が販売を強化する中で、日本市場でEVの販売がどこまで伸びるかが焦点です。

榎嶋記者
榎嶋記者