NEW2018年07月04日

うどんにラーメン! 「ご当地タクシー」って何?

「日本ご当地タクシー協会」と名付けられた団体。地方のタクシー会社9社が共同で設立し、3日、都内で発足の記者会見を開きました。特色あるタクシーをPRして各地に観光客を呼び込みたいとしていますが、どのようなタクシーなのでしょうか。

そもそも「ご当地タクシー」ってなんですか?

「うどん」や「カステラ」、「ラーメン」といった各地の名物を車体やあんどんにあしらっているタクシーのことよ。

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会社によっては乗務員の制服にもこだわっていて、例えばラーメンだったらラーメンの絵が描かれたTシャツに白いエプロンを着けた「ラーメン屋の大将スタイル」、すしだったら、背中に「鮨」と書かれた青いはっぴを着ているそうよ。「インスタ映え」しそうね。
今回、団体を設立した9つのタクシー会社のうち5社がすでに、ご当地タクシーを運行し、4社が準備している。

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実際どんなサービスをしてくれるんですか?

貸し切りで乗車すると、運転手が通常の観光ガイドをしながら、お客さんの希望を聞いて名物の人気店にも案内してくれる。
例えば「カステラタクシー」は、3時間貸し切りで1万2000円。カステラが伝来した歴史や長崎の文化の説明を聞きながら、10店舗ほどのカステラ屋さんの中から気に入ったお店を回るそうよ。
「日本ご当地タクシー協会」では、それぞれの会社で乗務員に対して、名物に対する知識を問うなどの試験を行うよう求めているの。「うどんタクシー」だったら、うどんの歴史や名店の情報だけじゃなくって、実際に「うどん打ち」の実技も学ばせているんだって。
ラーメンタクシーの乗務員の中には、もともとラーメンが嫌いだったのに、地域のラーメン屋の勉強をしているうちにハマってしまった人もいるそうよ。

なぜ地方のタクシー会社が、こんな取り組みを?

背景には、業界を取り巻く厳しい経営環境があるの。
タクシー業界では、人口の減少や景気の低迷で利用客の減少傾向が続いて、ピーク時の平成3年度に総額で2兆7500億円余りあった各社の営業収入は、平成27年度に1兆6900億円余りと、6割ほどに落ち込んでいる。
観光タクシーはこれまでもあったけど、特色をこらしたサービスをすることで、移動手段としてだけでなく、観光客を取り込みたいという狙いがあるようね。

これからどんなことをやっていくの?

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まずは47都道府県すべてでご当地タクシーを広めていきたいと意気込んでる。
「日本ご当地タクシー協会」の楠木泰二朗理事長の話では、今後は「ご当地業界」では先輩にあたる「ご当地キャラ」とコラボしてイベントを開いたり、タクシー会社ごとのカードを作って収集してもらったり、いろいろな情報発信や企画を考えていくそうよ。

地域の魅力にこだわった、「半端ない」サービスがたくさん出てくるのが楽しみですね!