日本が1位!? 経済データでみるサッカーW杯
熱戦が続くサッカーワールドカップ、ロシア大会。強豪国どうしの威信をかけた戦いは今後ますます激しくなりますが、経済データを調べてみると、意外に知らない出場チームの横顔も見えてきます。
なるべく多くの試合を観戦しようと思っているので、大会が始まってから寝不足です。でも、世界各地の予選を勝ち抜いた幅広い顔ぶれなので、試合を見れば見るほど、その国のことにも興味が湧いてきますね。
試しに出場32チームの国の人口を見てみましょう。
いちばん多いのが、サッカー王国ブラジルで、2億人を超えている。2位がナイジェリアというのは少し意外だったわ。日本の人口はロシアに次いで4位。
逆に、人口の少ないほうを順に見ると、初出場のアイスランドがおよそ34万人で最少。東京の新宿区とほぼ同じ規模ね。1次リーグでは、優勝候補の一角、アルゼンチンを相手に堂々と渡り合って引き分けに持ち込み、国民が熱狂していたけど、国民の気持ちもわかるわね。
ウルグアイ、パナマ、クロアチアと続いている。クロアチアは、クロマグロの養殖が盛んで、日本との関わりが深いわ。
人口の多さとサッカーの強さって、必ずしも比例するものでもないんですね。
次に経済の規模を見てみましょうか。1位は?
えーっと、ひょっとして日本じゃないですか!アメリカと中国が出場していませんもんね。
そのとおり。次いで、ドイツ、イギリス(※)、フランス。やはり先進各国が並ぶわね。
一方、経済規模の小さい方は、順にセネガル、アイスランド、チュニジア、セルビア。
日本と同じグループHのセネガルは、落花生などの農業や、たこなどの漁業が中心の国だそう。
日本とセネガルの一戦は、出場チームの国の経済規模でみれば、最大の国と最小の国との争いなんですね。
そうね。その国の経済状況を知りたければ、規模の大きさだけでなく、人口で割った「1人当たりのGDP」を見る方法もあるわ。こちらは国民の豊かさの指標とも言われるし、国民一人一人が生み出す付加価値、つまり生産性の高さをあらわしているともされる。
1人当たりGDPのランキングでは、スイスが1位。アイスランドが2位に躍進ですか!3位がデンマークで、日本は10位。人口や経済規模とはまた違った姿が見えてきますね。
スイスは、高級時計などに加えて金融でも稼いでいる。アイスランドは10年前のリーマンショックの際に金融業が大打撃を受けたけど、その後、経済が回復して、水産が主産業。地熱に代表される自然エネルギーも有名ね。温泉や、オーロラがみられる観光も知られている。
オーロラ!憧れますねぇ。
国の豊かさをあらわす指標はさまざまなものがあるので、GDPがすべてではない。でも、4年に1度のサッカーの祭典を機に、世界の国や地域の意外な特徴や日本との関わりを調べてみるのも悪くないわね。
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