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いよいよ間近に迫ったアメリカ大統領選挙。トランプか、バイデンか。選択に揺れるアメリカの今を、取材班がお伝えする。

BLM“本当の”意味とは

取材をしていると時々、ぎょっとすることばを耳にすることがある。
トランプ大統領の退院から一夜明けたホワイトハウスの周辺で取材していたときのことだ。

容体の回復を願う応援メッセージを並べていた女性からこう聞かれた。
南部フロリダ州から1400キロの道のりを14時間かけて車を運転してきたという熱烈なトランプ大統領の支持者だ。

「BLMの意味を知っていますか」

「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)じゃないんですか?」

そう答える私に、全然分かってない、という感じで首を振る。

「Burn、Loot、Murder(放火、略奪、殺人)の略ですよ」

人種差別に抗議する平和的なデモの一方で、一部で破壊行為や略奪が発生していることを指しているのだ。
トランプ大統領は、根深い人種差別問題より破壊行為に焦点を当てて治安維持を訴えている。

「デモのほとんどは平和的で、あなたが言う“BLM”は少数の例外では?」

そう問うと。

「生涯をかけて積み上げてきた店を放火された被害者に、少数の例外だからしかたがないと言えますか?」

”Where you stand depends on where you sit(座る場所が違えば、立場も変わる)”ということばを思い出した。

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