新型コロナ 世界からの報告
インド 海外観光客受け入れ約1年半ぶり
再開も多くの定期便停止

2021年11月15日

インドでは、新型コロナウイルスの新たな感染者が減少傾向にある中、11月15日から海外からの観光客の受け入れをおよそ1年半ぶりに再開しました。ただ、多くの国との間で定期便の運航が停止したままで観光業への影響は長期化するとみられています。

インドでは、新型コロナウイルスの1日の感染者が、2021年5月には40万人を超えましたが、その後、減少傾向が続き1万人余りにまで減っています。

こうした中、政府は11月15日、海外からの観光客の受け入れを、およそ1年半ぶりに本格的に再開し、PCR検査の陰性証明やワクチン接種の証明があれば、一部の国を除いて隔離なしで観光することができるようになりました。

ただ、多くの国との間で定期便の運航が停止していることから、実際に入国できるのは、臨時便が運航する日本を含む20か国余りにとどまっていて、首都ニューデリーの空港では観光客の姿はまばらでした。

現地で旅行会社を営む男性は「収入がなかったので、再開を待ち望んでいました。海外からの問い合わせは増えていますが、以前のように戻るには1年ほどかかると思います」と話していました。

インドでは、10月からチャーター便を利用する観光客の受け入れを始めていますが、定期便の運航が再開されないかぎり、観光業への影響は長期化するとみられています。

マレーシア リゾート地で観光再開するも…

マレーシアのリゾート地、ランカウイ島でもワクチン接種を条件に、11月15日から隔離なしで海外からの観光客の受け入れを始めました。

ただ、島には11月15日は海外からの直行便がなかったため、外国人の姿はほとんど見られず、ビーチでは国内から訪れた観光客などが散歩したり遊んだりしていました。

島内で観光ツアーを行う40歳の男性は、「きょうは外国人の予約はありませんでしたが、予約の申し込みがたくさん来た場合に備えて、準備を進めています」と話していました。

現地の観光当局は、今後の見通しについて徐々に海外からの直行便も再開され、11月と12月で海外から5000人の旅行客が訪れると見込んでいます。