インドは、国内での爆発的な感染拡大を受け停止していた新型コロナウイルスのワクチンの輸出を、感染状況が改善したとして、およそ半年ぶりに再開しました。
インドの新型コロナウイルスの感染者数は、2021年5月に1日当たり40万人を超えピークとなったあと急激に減少していて、経済活動を再開する動きが続いています。
こうした状況を受けて、インド外務省の報道官は10月14日の会見で、およそ半年ぶりに新型コロナウイルスのワクチンの輸出を再開したことを明らかにしました。
輸出先は隣国のネパールとバングラデシュ、ミャンマ-、それにイランの4か国です。
インドはもともと医薬品の製造が盛んで、周辺の国々を中心にワクチンを輸出していましたが、国内の感染拡大を受けて4月下旬以降、国外への供給を停止していました。
インドはワクチンの輸出によって、世界の感染対策に貢献する姿勢を強調していて、日本、アメリカ、オーストラリア、インドのクアッド=4か国が、9月に開いた首脳会合の共同声明でも12億回分を超える安全で有効なワクチンを供与するとしているほか、生産の拡大を確保するとしています。