
香港ではオミクロン株の拡大で、2021年末からの新型コロナの新規感染者が全人口の1割を超えました。
徹底した封じ込めを目指す中国の方針にあわせた厳しい措置がさらに長期化する可能性が指摘されています。
香港ではオミクロン株を中心に新型コロナの感染が拡大し、衛生当局によりますと、3月16日に発表された新たな感染者は2万9000人余りで、2021年末からの感染者数の累計は全人口の1割以上に当たる96万人余りに上っています。
さらにワクチンの接種が進んでいない高齢者を中心に、連日200人以上の死亡が発表されています。
感染の急拡大による深刻な人手不足で、銀行や交通機関などが一部のサービスを停止しているほか、都市封鎖が行われるのではとの懸念から、スーパーでは買い占めが起きて食料品が品薄になるなど、市民生活への影響が広がっています。
一方で、香港政府が3月中に全市民を対象として強制的に行うとしていたPCR検査は態勢が整わず、実施のめどはたっていません。
地元メディアは、実際の感染者数は2022年6月までの半年間だけで、人口の半数以上の500万人近くに上るとの専門家の予測を伝えています。
香港では徹底した封じ込めを目指す中国の方針に合わせて行われてきた厳しい措置が、さらに長期化する可能性が指摘されています。