新型コロナ 世界からの報告
仏 ワクチン接種証明で
美術館や飲食店などマスク着用義務撤廃

2022年3月1日

新型コロナウイルスをめぐる規制の段階的な緩和を進めているフランス政府は、ワクチン接種証明の提示を義務づけている美術館や飲食店などでのマスクの着用義務を撤廃しました。

フランスでは2022年1月、新型コロナの1日の感染者が30万人を超える日が相次ぎましたが、2月半ばは1週間あたりの平均で1日およそ6万人にまで減り重症化して集中治療室で治療を受ける人の数も減少しています。

こうした中フランス政府は2月28日、ワクチンの接種証明の提示を義務づけている美術館や飲食店などで、マスクの着用義務を撤廃しました。

18世紀の絵画などを収蔵しているパリのジャックマール・アンドレ美術館では、これまで通りマスクを付けて絵画を鑑賞する人がいる一方、マスクを外した人の姿も見られ、75歳の女性は「息がしやすいですし、2年もの間生活をかき乱されたパンデミックの終わりのように感じます」と話していました。

美術館の館長は「今後に向けて希望あるメッセージになります。日本の観光客にも戻ってきてほしい」と話していました。

一方、同じように接種証明の提示が義務づけられている場所でも、長距離の公共交通機関では引き続きマスクを着用する必要があります。

フランスのベラン保健相は2月、感染状況が落ち着けば3月半ば以降、接種証明を撤廃することもできると述べていて、規制の段階的な緩和は今後も続く見通しです。