新型コロナ 世界からの報告
英 マスク着用義務などの規制ほぼ撤廃へ
専門家から懸念の声も

2021年7月6日

イギリスのジョンソン首相は、新型コロナウイルスの感染対策として続けてきたマスクの着用義務などの規制をほぼすべて撤廃する方針を示しました。
ただ、イギリスでは変異ウイルスの拡大で1日の感染者が2万人を超える日が続いているだけに、専門家などからは懸念の声もあがっています。

イギリスではインドで確認された変異ウイルスのデルタ株の感染が拡大していて、7月5日には1日の感染者が2万7000人を超えました。

こうした中、ジョンソン首相は7月5日の記者会見で、公共交通機関や小売店などでのマスクの着用義務や、集会やイベントの人数制限、それに人との距離をあけることや在宅勤務の推奨など、イングランドで続く規制をほぼすべて撤廃する方針を明らかにしました。

来週、最新の感染状況を分析したうえで、7月19日から撤廃する考えです。

ただ、ジョンソン首相は今後も感染者は増え、1日5万人に達する可能性もあるとしたうえで「パンデミックは収束には程遠い状況だ」と述べました。

一方で「注意深くバランスを考えて決断しなくてはならない」とも述べ、ワクチン接種が進み、死者や入院患者はある程度抑えられており、規制の撤廃は可能だとして理解を求めました。

これに対し、感染が拡大するなかでの撤廃にはリスクがあるとして、専門家などからは懸念の声もあがっています。