新型コロナ 世界からの報告
中国 習近平指導部 行動制限伴う
「ゼロコロナ」政策継続 強調

2022年11月11日

中国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、習近平指導部は今後、感染がさらに広がる可能性があるとして、行動制限などを伴う「ゼロコロナ」政策を継続する方針を改めて強調し、市民生活や経済活動への影響が懸念されています。

中国では11月9日、各地でおよそ8500人の新型コロナウイルスの感染者が確認され、現地メディアは2022年5月以来、最も多くなったと伝えるなど感染が拡大しています。

国営の新華社通信によりますと、習近平国家主席ら中国共産党の最高指導部のメンバーが出席し、11月10日に政治局常務委員会の会議が開かれました。

このなかで現状を踏まえ、「中国は人口が多く、医療資源は不足している」などと感染拡大への危機感が示されました。

そのうえで、今後について「ウイルスの変異などが影響し、感染がさらに広がる可能性がある」として、行動制限などを伴い徹底して感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策を継続する方針を示しました。

「ゼロコロナ」政策について習主席はこれまでも「堅持こそが勝利だ」と繰り返していて、改めて継続する姿勢を強調した形です。

中国ではこのところの感染拡大に伴って感染者が出た地域からの移動が厳しく制限されるなど市民生活に影響が出ています。

また、世界最大規模の北京モーターショーのことしの開催が中止されたほか、商業施設や観光地の閉鎖、さらに企業の供給網に支障が出るなど経済活動への影響も懸念されています。