中国で新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、習近平国家主席は最高指導部の会議で感染を厳しく封じ込めるゼロコロナ政策の徹底を指示しました。 指示は重要演説として国営メディアで伝えられ、習主席の3期目入りがかかる2022年後半の党大会に向け影響が長引かないよう神経をとがらせているものとみられます。
中国では3月に入ってからオミクロン株による市中感染がほぼ全土に広がり、無症状の人も含めた感染者は一日で5000人を超える日があるなど、2020年2月以来の水準になっています。
こうした中、国営の中国中央テレビによりますと、習近平国家主席は3月17日夜、最高指導部の会議で「堅持こそ勝利だ」と述べ感染を厳しく封じ込めるゼロコロナ政策を徹底するよう指示しました。
指示は重要演説として伝えられ、感染対策を怠った地方幹部の責任を厳しく問う方針も強調されています。
一方、会議では感染対策による経済への影響を最小限に抑えることも確認され、3月14日から企業の生産活動が制限されている南部の広東省深※センなどでは3月18日から一部で生産の再開が認められることになりました。
習近平指導部としては習主席の異例の3期目入りがかかる2022年後半の党大会に向け感染拡大による社会や経済への影響が長引かないよう、神経をとがらせているものとみられます。
※土へんに川