新型コロナ 世界からの報告
オーストリア 外出や小売店などの営業が制限に
感染再拡大で

2021年11月23日

ヨーロッパで、新型コロナウイルスの感染が再び拡大する中、オーストリアでは外出や小売店などの営業を厳しく制限する措置が始まり、市民からは賛否の声が上がっています。

オーストリアでは、新型コロナウイルスの感染が再び急速に広がり、1日当たりの新規感染者数が1万5000人前後と過去最多の水準で推移しています。

これを受けてオーストリア政府は11月22日、全土で規制を強化し、ワクチンを接種した人も含めたすべての人を対象に、通院や通勤などを除いて原則として外出を禁止するとともに、生活必需品を扱う店を除くほとんどの店の営業を禁止しました。

首都ウィーンでは、レストランやカフェがテイクアウトとデリバリー以外の営業を取りやめたほか、クリスマスマーケットも中止に追い込まれ、通勤する人たちの姿は見られたものの、ふだんよりも人通りが少なくなっていました。

新たな措置は最長で20日間にわたって行われ、2022年2月1日からはワクチンの接種も義務化されることになっています。

市民からは「感染が拡大しているためロックダウンはしかたない」と理解を示す声の一方、「ロックダウンになってしまい最悪だ。政治の失敗だ」とか「ワクチンを義務化すれば反発する人も出てくるので反対だ」などと否定的な声も上がっています。