新型コロナ 世界からの報告
ヨーロッパ各国や米で感染者数
過去最多に 仏は一日20万人超

2021年12月30日

ヨーロッパでは12月29日、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者がフランスで20万人を超えるなど各国で最も多くなりました。アメリカでも一日に報告される感染者の1週間平均が過去最多の28万人余りとなり、オミクロン株の広がりで感染の拡大がさらに深刻になっています。

欧州各国 感染者数が過去最多

このうちフランスでは12月29日、新たな感染者が20万8099人確認され12月28日の17万9807人を上回って2日連続で過去最多となりました。ベラン保健相はオミクロン株が極めて強い感染力で広がっているとして「1秒当たり2人が感染していることになる。このような状況は見たことがない」と危機感を示しました。

またイギリスでは12月29日に報告された感染者数がこれまでで最も多い18万3037人となりました。人口の大半を占めるロンドンを含むイングランドではオミクロン株が全体の感染者の93%にのぼるとみられています。

さらに
▽イタリアでは9万8030人
▽ポルトガルでは2万6867人と
いずれも感染者が過去最多となりました。

米 一日平均27万人余

一方、アメリカでも感染者の急速な増加が続いていて、CDC=疾病対策センターによりますと、一日に報告される感染者の1週間平均は12月28日時点で27万7241人と、これまでで最も多かった2021年1月のおよそ25万人を超えて過去最多になりました。CDCのワレンスキー所長は12月29日の会見で、急速な増加の大きな原因は感染力の強い変異ウイルスのオミクロン株によるものだとする見方を示しました。

一方、新たに入院する人は感染者の増え方に比べると少ないとしたうえで「イギリスや南アフリカで報告されているのと同様にオミクロン株による症状が比較的軽いことを示す兆候かもしれない」と述べ、入院や死亡する人の割合の推移を引き続き注視していくと述べました。

ヨーロッパやアメリカでは感染拡大に歯止めがかからない状況になっていて、状況はさらに深刻になっています。